こんにちは、昆虫写真家の村松です。
昆虫の写真を撮ったり、Webでいろんな昆虫を紹介するムシミルの運営をしたりしています。ムシミルで検索してみてください。
今回紹介するのはてんとう虫の仲間でキイロテントウと呼ばれる昆虫です。
見たことがある人も多いのではないかと思います。
「黄色いてんとう虫みたいな昆虫を見つけたんですが・・・」といった質問がとても多い昆虫でもあります。
胸の白いところに黒い点模様がありますが、羽は黄色一色でテントウムシらしい点々がありません。
羽化したばかりのテントウムシのようにも見えますが、この状態でしっかりとした成虫です。
名前も見た目のまま、キイロテントウと呼ばれています。
聞き馴染みがあまりないかもしれませんが菌食性の昆虫です。
植物に発生するうどん粉病菌なんかを食べてくれるので、畑や庭でも見ることができます。
大切に育てている植物を守ってくれることもあるので、人間にとってもありがたい昆虫ですね。
このテントウムシ、黄色いのは成虫だけではなく幼虫時代やサナギの状態でも黄色いカラーリングをしています。
これがキイロテントウの幼虫です。
幼虫時代の方が模様がたくさんありますね。
成虫を見かけることはあっても、幼虫を見かけたことのある人は少ないかもしれません。
しかし、成虫と同じくうどん粉病菌などを食べているので、成虫がいるような場所をしっかりと観察していると幼虫も見つかります。
たくさん食べて大きくなるとサナギになります。
テントウムシはサナギの状態から大きく姿を変える完全変態と呼ばれる成長をします。
写真に写っているのがサナギです。小さいですし、幼虫の時と模様が似ているので縮こまって死んでしまったのかと勘違いしました。
よく見れば、成虫になるための羽などもついているので、この状態で成虫になるための体を作っているんですね。
冬は成虫で越冬をするので、樹皮の隙間や落ち葉の下などで見つけることも多いです。
そろそろ暖かくなってきたので、活動を始めるんじゃないかなと思って楽しみです。
見かけたらぜひ観察してみてくださいね。
写真:村松佳優
村松佳優
昆虫写真家
滋賀出身、大阪在住。新しい命が芽吹き、生き物が活動を始める春が好きです。昆虫の散策や観察が好きで、見て、驚き、感動したことをWebメディア「昆虫写真図鑑ムシミル」に載せています。多くの人にその面白さや美しさが届けば嬉しいです。
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