こんにちは。料理人の川口屋薫です。
春爛漫の季節になりました。旬の野菜が盛り沢山です。中でも山菜は色々な種類があり、香りや色、苦味や甘みに食感..。それぞれに個性あふれる味わいを持っています。
今日のお話は、細長い形をして苦味が少なくシャキシャキ食感の「うるい」です。

うるいの名前の由来は諸説ありますが、葉の色がウリ類の皮に似ていることから瓜葉(うりは)が転訛したなどと言われています。さらに、地方によって呼び名が変わることもあります。
高知県では、滝の水しぶきを浴びる葉から「タキナ」、東北では、「ギボウシ」という植物名から「ギンボ」。また、干して保存食にしていたことから「山かんぴょう」とも呼ばれています。
山形県では、うるいは生食できるもの、ギンボは茎を茹でて食べるものと分けている地域もあるそうです。

うるいの正式な名前は「オオバギボウシ」といい、20種類以上ある「ギボウシ」の中でも特に味が良いとされ、若芽や若葉の部分を食べます。ちなみに「ギボウシ」の由来は、蕾の形が寺院や橋に飾られている「擬宝珠(ぎぼし)」に似ていることから付けられたそうです。
さて、うるいの主な産地である東北地方では馴染みのある山菜ですが、全国的には珍しいかも知れません。大阪生まれ大阪育ちの私は、市場の仲卸で働いているときに知りました。
初めて見た時は、美しい野菜だと思いました。真っ白な茎に、淡い緑色の葉、くっきりした葉の模様、凛としていながら華奢な姿。
また、「雪うるい」という、光を遮断させることで茎が白く柔らかくなるものは、より一層白さが際立ち、つい見惚れてしまうほどの美しさがありました。

早速生で食べてみたところ、チコリのような柔らかさとシャキシャキ感にワケギのようなわずかなヌメリ感、舌をさっと触れて軽やかに抜けていく酸味..。噛むほどに優しい甘みが広がり今まで体験したことがないような独特で繊細な味わいでした。
また、加熱調理でも幅広く使えます。お味噌汁や肉炒めに入れてみてください。

今年も白ワインのつまみに3種作りました。
生のうるいの茎に生ハムを巻いたもの、茹でたうるいに刻んだフルーツトマトを入れた酢味噌をかけたもの、うるいの天ぷらです。

晩酌をしながら「次はカリカリに焼いたベーコンと合わせたサラダを作ろうか」とレシピが浮かんできました。
うるいは他の山菜の中でもビタミンCを多く含んでいるので、「肌美人サラダ」かな。まだまだ旬のうるいを楽しみたいと思います。

川口屋薫
料理人
Le btagev(ルブタジベ)代表。大阪出身。料理人。珍しいやさいの定期便をしています。風薫る季節5月が過ごしやすくて一番好きです。イタリア在住中、ヨーロッパ野菜に恋し、日本の野菜が恋しくなったのをきっかけに野菜に関わる仕事をしています。 趣味 囲碁
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