こんにちは。料理人の川口屋薫です。
今日のお話は、とうもろこしのミニチュアのような愛くるしい姿の「ヤングコーン」です。別名「ベビーコーン」とも呼ばれています。とうもろこしの若い実(穂)を摘んだもので、芯もやわらかく丸ごと食べることが出来ます。

とうもろこしは、1株から2〜3本の実(穂)が出来ますが、そのまま成らせてしまうと、土からの栄養が分散してしまい実入りや味がよくありません。そのため大きな実(穂)だけを残すことで、栄養をじゅうぶんに与えることができ、やがて甘くてジューシーな実が詰まったとうもろこしが成ります。
そのとき取り除いた(間引きした)実が、ヤングコーンとして食べられるようになり、中華料理の炒め物やサラダの彩りと味のアクセントを添える名脇役として活躍してきました。

近年、スーパーなどの野菜売り場で生のヤングコーンを見かける頻度が増えています。皮が剥かれた状態でパックに入っているものは主にタイ産で、皮付きのものは国産です。

タイ産は、ほぼ一年中食べることができますが、国産は出回る時期は限られており初夏から夏までです。これからが旬ですので、見かけたらぜひ味わってみてください。
国産ヤングコーンは、鮮度が良くイキイキしていて、鼻を近づけてみると皮から初夏の爽やかな香りを感じます。
皮を剥くとシルクのような光沢を帯びた、絹糸(けんし)が溢れるように出てきます。一粒に一本生えており、手に取ると艶やかで、ややしっとりしています。皮の外に伸びた絹糸は、はるか昔は鑑賞用として人気があったそうです。今の品種とは異なり、当時はややピンクや紅色をした絹糸だったそうで、かの織田信長が好きだったとか。

さて、簡単でヤングコーンの風味を余すことなく味わえる食べ方をいくつかご紹介いたします。
まずは、ヤングコーンを主役にした食べ方です。穂先の髭をアルミホイルで包んで、そのまま皮ごと焼いてみてください。ご家庭だと魚焼きグリルで約8分、トースターならもう少しかかりますが、皮に包まれることで蒸し焼きのようになり、ジューシーな仕上がりです。

髭も食べることが出来ます。初めて食べた時は、髭もとうもろこしの味がするので驚きました。髭と実の天ぷらもおすすめです。

次は形を変えた食べ方です。実を輪切りにすると、断面の形が小さな黄色い花の模様のようになり、これまた可愛いです。スープ、炊き込みご飯にしたり、茹でたものをチャーハンやオムレツの具に使えます。黄色の色合いも綺麗です。私は大麦入りのリゾットに入れるなどして楽しんでいます。

みなさまの夏の食卓の彩りに活躍していただけますように。

川口屋薫
料理人
Le btagev(ルブタジベ)代表。大阪出身。料理人。珍しいやさいの定期便をしています。風薫る季節5月が過ごしやすくて一番好きです。イタリア在住中、ヨーロッパ野菜に恋し、日本の野菜が恋しくなったのをきっかけに野菜に関わる仕事をしています。 趣味 囲碁
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