今日のお話は、「ローリエ」です。
月桂樹の葉で爽やかな甘い香りがします。シチュー、スープの煮込み料理、ソース、マリネの香り付けや魚や肉の匂い消しなど、西洋料理でよく使われます。

月桂樹の歴史は大変古く、ギリシャ神話の物語では、聖樹として登場します。また古代オリンピックでは、勝者に与えられる葉で作られた月桂冠が、名誉、栄光の象徴になりました。
「Nobel laureate(ノーベル賞受賞者)」の「laureate」の語源はラテン語の月桂冠からきているそうです。
「ローリエ laurier」はフランス語ですが、同じくラテン語の派生語であるイタリア語は「アッローロ alloro」と言います。イタリア語では月桂冠を作る「ラウロ lauro」と料理に使う「アッローロ alloro」があり、月桂樹の種類も違うそうです。
私はイタリアに5年半、料理の勉強のために住んでいたのですが、この似ていない単語を覚えるのに少し苦戦しました。
ミネストローネのスープ、ボロネーゼソース、ジビエ料理、ピクルスなどイタリアでも使う頻度が多かったので、「アッローロ alloro」の単語にも次第に慣れていきました。
ちなみに英語では、ローレルやベイリーフと呼ばれています。
ところで、ローリエは乾燥したものが売られているのですが、生の葉をご存知でしょうか?深みのある緑色でしっかりとした硬さがあり、ヨーロッパではクリスマスリースの飾りに使う国もあります。

剪定した枝付きの生の葉が直売所等で並ぶことがあります。秋は空気も乾燥しているので保存用のローリエ作りに向いている季節です。
水洗いして1枚1枚の水気を拭き取り、2週間ほど自然乾燥するとローリエの完成です。また熱湯をかけてあげると緑色のまま変色しません。どちらも殺菌性は変わらず約1年ほど長期保存できます。

先日、北風に吹かれて落ち葉がクルクル回り、まるでダンスしているかのようでした。これから日に日に寒くなっていきますので、体が温まる煮込み料理にぜひローリエをお使いください。


鶏肉のソテーやお魚のムニエルにローリエを入れるのもおすすめです。


調理法以外では小鍋に水200ccに対してローリエの葉を1枚入れて5分煮出します。ボールに移し、顔を近づけて蒸気を当てると乾燥した肌もしっとりします。甘い香りが漂い、リラックス効果もあります。
その後は再度温めてスープに使ったり、レモンや蜂蜜を入れてローリエティーに使えます。イタリアで胃腸の調子が良くない時に、友人が作ってくれた想い出の味です。
写真提供:川口屋薰
※メイン画像以外

川口屋薫
料理人
Le btagev(ルブタジベ)代表。大阪出身。料理人。珍しいやさいの定期便をしています。風薫る季節5月が過ごしやすくて一番好きです。イタリア在住中、ヨーロッパ野菜に恋し、日本の野菜が恋しくなったのをきっかけに野菜に関わる仕事をしています。 趣味 囲碁
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