美味しい和菓子を季節と共に楽しんでほしい、そんな気持ちで考えた「和菓子ばこ 秋のおくりもの」。
美味しい食べ方やこだわりの食材などをご紹介します!
月のあかり

ひとつめは、まん丸とした形の「黄身しぐれ」で夜空に浮かぶを表現した「月のあかり」。
表面に入るひびこそが、この黄身しぐれの特徴です。餡が蒸されると割れてできるこのひびが時雨のようだ、ということからこの名前がつけられました。

一口食べるとほろほろっと優しくほどける食感がたまりません。
中には与那国島産の黒糖あんが詰まっていて、しっかりとした黒糖の香りが鼻に抜ける風味はコーヒーとも相性抜群な一品です。
月のうさぎ

うすピンクのういろう生地で白あんを包み形作ったうさぎのお菓子。
「月にはうさぎがいる」という伝承になぞらえて「月のあかり」とセットでご用意しました。
ういろう独特のもっちりとした弾力はもちろん、かわいらしいうさぎの形も魅力の一つです。
目の部分には京都の「大徳寺納豆」を使用しており、白あんの甘みの中に少し感じられる塩気がアクセントになっています。
照り葉

まだ水分の残る紅葉が、太陽の光を浴びて輝く様を表現したきんとん製のお菓子。表面の艶がみずみずしさを感じさせてくれます。
「つくね芋」というまったりとした口当たりの芋と白あんをそぼろ状にして、粒あんを包みました。
口当たり優しく、とろけるような食感にこだわっています。
お月くんまんじゅう 栗名月

前回に引き続き、お月くんの焼印を施した薯蕷饅頭(じょうよまんじゅう)です。
薯蕷饅頭の生地には秋が旬の「つくね芋」を使い、ふっくらとした食感に。
前回と違う点は、中身が栗あんになったこと!
愛媛県産、旬の伊予栗を使った栗あんは素材本来の味を楽しめるように、砂糖と栗のみで仕上げています。
食べると豊かな栗の風味が口いっぱいに広がるので、栗好きにはたまらない一品です。
ちなみに、栗名月というのは旧暦9月13日(2020年は10月29日)の夜の月のこと。
十三夜ともいい、十五夜に続いて美しい月を見ることができるといわれています。
この頃収穫される栗を供えることから、「栗名月」と呼ばれるようになりました。

蒸し器をお持ちであれば、2分ほど温めていただくとより一層美味しくお召し上がりいただけます。
秋の実り

秋には美味しい自然の恵みがたくさん!
そんな秋の実りを「すはま」というお菓子で作りました。
すはまとは、きな粉を蜜で溶いて固めたもの。かみごたえのある「しゃりっ」という独特な食感がクセになります…!
枝豆がオーソドックスなすはまで、柿のすはまには焦がし胡桃が入っています。
松茸にはより香りの強い深煎りきな粉を使用しており、濃厚な味わいをお楽しみいただけます。
きな粉には京都の「京きな粉」を使用(深煎りを除く)。
3種で違う味わいが楽しい一品です。
亥の子餅

こちらはかぎ甚さんのお店で10月末〜1月中頃にかけて販売されるお菓子で、一年で最も人気のある羽二重餅のお菓子。
亥の子餅とは
旧暦の亥の月亥の日、亥の刻に行う「亥の子祝い」で、無病息災・子孫繁栄を願って食べるお餅が「亥の子餅」。亥の子祝いは別名を「亥猪(げんちょ)の祝い」ともいい、平安時代から伝わる行事です。
子どもをたくさん産むイノシシにあやかり子孫繁栄を願う意味があり、イノシシの子どもの形に見立てた亥の子餅をいただきます。
亥の子餅は地域やお店によって作り方は様々。
かぎ甚の亥の子餅は黒ごまを練りこんだ羽二重餅生地を使っていて、ふわふわと柔らか。中には「生柿・銀杏・栗の甘露煮」がこしあんに包まれています。
全て旬のものを使用しており、様々な食感・味わいが楽しめます。

スチーム機能つきのレンジをお持ちであれば、ラップで包み15秒ほど温め直すとできたてに近い食感でお召し上がりいただけます。
ぜひ、秋の和菓子をおうちで楽しんでみませんか?


和菓子ばこ 秋のおくりもの
お月見や秋の味覚をモチーフにした、秋らしい和菓子のセットです。 「月のあかり」「月のうさぎ」「照り葉」「お月くんまんじゅう 栗名月」「秋の実り」「亥の子餅(いのこもち)」の6種類。
和菓子を作ってくださったのは、前回に引き続き京都祇園の老舗和菓子屋「かぎ甚」さん。 創業100年という歴史あるお店です。
2,580円(税抜・送料別)

暦生活編集部
日本の季節を楽しむ暮らし「暦生活」。暮らしのなかにある、季節の行事や旬のものを学びながら、毎日お届けしています。日常の季節感を切り取る #暦生活写真部 での投稿も募集中。暦生活の輪を少しずつ広げていきたいと思います。