京都祇園で創業100年を誇る和菓子屋「かぎ甚」さんと、夏の風物詩を詰め込んだ涼しげな夏の和菓子ばこを作りました。伝統的な技術やこだわりの素材を大切にされている、かぎ甚さんの和菓子はこだわり満載。美味しい食べ方やこだわりの食材などをご紹介します。
水花火
種類:錦玉(きんぎょく)
こちらは、寒天と砂糖を煮詰めてつくる錦玉という和菓子。
ぷるっとみずみずしく、夏ならではの涼やかさが特徴です。

うっすらと見えるピンクや黄色が、夜空に打ち上げられる花火が水面に映し出される様子と重なります。
水羊羹と錦玉の二層で水面を、きんとんで花火を表しています。
木苺を少し入れているので、ほんのりフルーティーな味わいも。
花火の煌びやかさと、京菓子らしい端正な佇まいをご堪能ください。

向日葵
種類:薯蕷(じょうよ)練り切り
こちらは薯蕷という芋を練り込んだ練り切り。
まったりとした口溶けをお楽しみいただけます。

夏の代表的な花である「向日葵」を表現しました。
鋏切り(はさみぎり)という技法を用いて、花びらをかたどっています。

鴨川(鮎・瓢箪・青楓)
種類:琥珀糖(こはくとう)

夏を連想させる、鮎・瓢箪・青楓の3種を琥珀糖というお干菓子で表現しました。
外側はカリッとした食感、内側はゼリー状に柔らかい、琥珀糖というお菓子です。
琥珀とは、何千万年もかけて樹木の樹脂が化石となった透明感のある美しい結晶のこと。
透き通ったその見た目で、涼を感じてみてください。


お月くんまんじゅう 松葉
種類:薯蕷饅頭
ふかふかの生地であんを包んだ、和菓子ばこ定番のお月くん饅頭。
今回は夏らしくさっぱりと、少し珍しい紫蘇(しそ)あんです。
白あんには「備中白小豆」という希少な白い小豆を使用しています。

あっさりとした白あんに塩漬けした紫蘇を練り込んだ紫蘇あん。
甘みの中の塩気がアクセントになり、暑い日でも食べやすいようにお作りしています。

お月くんの焼印のそばには、線香花火を描いてもらいました。
線香花火には、段階に応じて名前がつけられていることをご存知ですか?
今回描いたのは、線香花火の中でもいちばん元気よく燃えている「松葉」の段階のもの。

大きな打ち上げ花火も、線香花火のように小さく楽しむ手持ち花火も、どちらも夏の定番ですよね。
ぜひ、和菓子の花火も楽しんでみてくださいね。
温め方:蒸し器で温め直す。もしくは表面を軽く湿らせ、ラップに包んでレンジで少しだけ温める。

晩夏
種類:みぞれ羹(かん)
夏の終わり、水辺に浮かぶ深緑の楓を表現したお菓子です。
透き通る楓の中にうっすらと見えるのは、頭(かしら)道明寺。
おはぎなどに用いられるつぶつぶの道明寺は有名ですが、頭道明寺はその中でも小さな粒のこと。ぷちぷちとした食感をお楽しみいただけます。

半透明の寒天の中に浮かぶ頭道明寺の粒は、まるで雪が舞っているかのよう。
「みぞれ」は冬の季語ですが、涼しさを与えてくれる、夏にぴったりの和菓子です。

海(水紋・岩・波)
種類:和三盆・カルメラ・生砂糖(きざと)
こちらは海辺の景色を表現したお干菓子セットです。

和三盆の押しもので表現したのは水紋。
和三盆には徳島県の高級品を使用しています。カリッとした食感と程よい甘みをお楽しみいただけます。

カルメラで表現したのは岩。海辺などでみたことのある形ですね。
カルメラはかつて海外からやってきた南蛮菓子だそう。
砂糖を煮詰めてできた、自然な茶色をしています。

生砂糖とは波や葉っぱ、お花など、さまざまな形に成形されるお菓子です。
花鳥風月など自然の風景を鑑賞するための「工芸菓子」のひとつとされています。
今回は、夏の波を表現しています。

3種とも違った素材で、さまざまな食感をお楽しみいただけるようお作りしています。


和菓子ばこ 夏のおもいでについて
今回ご紹介した6つの和菓子は、暦生活のお店でご購入いただけます。
ぜひ、美味しい和菓子と楽しいひとときをお過ごしください。

和菓子ばこ 夏のおもいで
「夏のおもいで」をテーマに、花火や向日葵など夏の情景を詰め合わせました。
「水花火」「向日葵」「鴨川」「松葉」「晩夏」「海」の6種類。
和菓子を作ってくださったのは、京都祇園の老舗和菓子屋「かぎ甚」さん。 創業100年という歴史あるお店です。
2,800円(税込・送料別)
和菓子ばこ 夏のおもいで
今回の和菓子ばこは、日本の夏に欠かせない花火をモチーフにしたものや、見た目に涼しい和菓子などを詰め合わせ、今年の夏の思い出をテーマにお作りしました。