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手づくり二十四節気/立夏りっか

暦とならわし 2023.05.06

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桑茶をつくる

青葉若葉がまぶしい季節、立夏となりました。暦では夏が始まります。一年のうちで最も爽やかな季節。たっぷり味わって過ごしたいものですね。

さて、家のまわりの草木もずいぶん元気に緑の葉を大きく広げ、また丈も伸ばしています。庭の何ヶ所かに、勝手に生えてきた桑の木も若葉がきれい。今日は、この桑の葉を摘んで桑茶をつくります。

お隣のご夫妻が、毎年この季節になると桑茶を大量に作っていて、それに影響を受けて、自分でもつくるようになりました。お隣では、桑茶をつくっていろいろな方にお配りしているそうです。しかも製法は本格的。摘み取った桑の葉を大きな蒸し器で蒸して、絞って、それを干す、という手順。桑茶は体にとてもいいのだそうで、ご夫妻のお茶を心待ちにしている方が何人もいらっしゃるのだとか。

はて、桑茶は体にどんなふうにいいのでしょう。まるで知らなかったので、調べてみて驚きました。まず、ビタミンが豊富で、カルシウム、亜鉛、鉄分も含んでいるそう。さらに動脈硬化の抑制にも効果があり、食物繊維が豊富で、糖対策にもなると。かなりの実力の持ち主のようです。そのうえノンカフェインというのも魅力といえましょう。

いいなあ、桑茶、と思っていたら、いつの間にか我が庭にもヒョロヒョロと桑の木が生えてきました。そこで、おととしくらいから自分でも桑茶をちょこっとつくるようになったというわけです。自分が飲む分だけですから、小さい木の葉をもらうだけでも十分の量ができます。ただし、我が桑茶は簡単製法なので、蒸したりしない。摘んだ葉を水洗いして拭いたら、ただ風通しのいいところで干すだけ。ふつうのハーブティーと同じつくり方です。この桑茶の作り方は、近所でハーブを何種も育て、いつもハーブティーをプレゼントしてくれる友人から教わった方法。

干した桑の葉がカラカラに乾いたら、取り込んで細かにもみほぐします。乾燥しているので、優しく手でもむだけで細かになって、まるで遊んでいるように作業が進みます。葉っぱがすべて細かになったら桑茶の完成です。ガラスの瓶や茶筒に入れて保存。お茶パックに入れて小分けにしておくとさらに便利なので、茶筒に一杯分はパックをつくっておくようにしています。

桑茶は、食前に飲むととくに体にいい効果があるそうです。ただ、食前というのは忘れやすい。もうこうなったらというわけで、食前だけでなく、大きなポットに入れて仕事をしながらずっと飲んでいます。

マルベリーとも呼ばれる桑。前述のハーブティーをプレゼントしてくれる友人は、マルベリーをベースに、いろいろなハーブをブレンドしたお茶もよく作っています。マルベリー、桑は味や香りがまろやかなので、ほかのハーブとの相性もいいのですね。自分で作った桑茶にも、レモングラスやレモンバーベナ、ミントやベルガモットなど、手に入れやすいハーブを加えて簡単ブレンドティーを作ります。レモン系やミント系の香りを楽しめて、気分が変わってリフレッシュ。

桑茶は、しっかり煮出す方法と、ポットで淹れる方法があります。我が家では、たいていポット抽出。ちょっとくすんだグリーンの水色が、マイルドな味わいをよく表しているようです。それを見たいのもあって、いつもガラスのポットを使っています。

桑の葉を摘めるところがあったら、少しだけでも桑茶をつくって、飲んでみてはいかがでしょう。

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平野恵理子

イラストレーター、エッセイスト
1961年静岡県生まれ。著書に『五十八歳、山の家で猫と暮らす』『歳時記おしながき』『こんな、季節の味ばなし』ほか多数。好きな季節は、季節の変わり目。現在は八ヶ岳南麓在住。

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