こんにちは。星空案内人の木原です。
本日、3月3日の夜に皆既月食が起こります。天気に恵まれれば、日本全国で見ることができる天体ショーです。しかも今回は、眠りにつく前の時間帯に皆既月食の一部始終が起こるため、翌日に仕事や学校がある人でも観察しやすいと思います。さらに今日は楽しいひな祭り。ぼんぼりにともした可愛い灯りとともに、ひなあられでもつまみながら皆既月食を楽しんでみませんか。
月食とは、月が地球の影に入りこんで暗く見える現象です。月は地球の周りを約1ヶ月で回っています。月が地球の周りを回る軌道は少し傾いているため、普段は地球の影から離れたところを通り、地球の後ろを通っても影には入らず、満月として明るく見えます。しかし時々、地球の影の中を月が通ることがあります。すると、太陽の光が当たらなくなって暗くなり、地球上では月食として観測されます。月の一部が影に隠れれば部分月食。全て隠れると皆既月食となります。
次に皆既月食が見られるのは2029年1月1日のほぼ3年後。しばらく見られない天体ショーをこの機会に楽しんでみてはいかがでしょうか。
今回の皆既月食では、東の空で18時50分に欠け始め、20時04分に皆既食となります。皆既食は一時間ほど続いて21時03分に終わり、22時18分に南東の空で部分食が終わって天体ショーの終演です。
月が欠け始めてから、元通りのまん丸満月に戻るまで約3時間半。一部始終を眺めたいところですが、帰宅や夕食時でなかなか時間がとれない人も多いと思います。手を止められる時間帯だけでも良いので、様変わりするお月様を見上げてみてはいかがでしょうか。
月の色は皆既食になるにつれて赤銅色と呼ばれる赤黒い色に変化していきます。個人的には皆既食の始まりと終わりの時間帯がお気に入り。満月の明るい部分と赤銅色の部分が陣地の取り合い合戦の攻防をしているかのように感じられてとても面白いです。そのじわじわと色が変化していく様子にぜひ注目してみてください。
現代では人気の天体ショーですが、平安時代など昔の日本では、月食は地上に災いが起きる予兆、月食を見ると不幸になるなど言われ、忌み嫌われるものでした。もし、今日のように桃の節句に月食が起きていたら昔の人たちは騒いでいたかもしれませんね。もちろん、科学的に月食と災いに因果関係はありませんので安心してください。月食中のお月様だってひな祭りを楽しみたいはずです。

