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梅見と花の名前初春、大阪城公園梅林にて

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日中は暖かい日もだんだんと多くなってきていますが、やはりまだ少し寒さが残っていますね。 この時期、桜に先立って楽しませてくれるのが、梅の花です。 今回は、大阪城公園の梅林に梅見に行ってきましたので、その様子をお届けできればと思います。

大阪城公園の梅林では、毎月1月〜3月頃にかけて、105品種、合計1245本の梅が咲き誇ります。
花の色や形はもちろん、それぞれの枝ぶりや香りも個性たっぷりでした。

紹介したい品種は多くありますが、今回はその中から、11種類、ご紹介いたします。

冬至 とうじ

白い花びらがよく映えるこちらは、冬至。
早咲きの品種で、他の梅に先立って春を告げてくれます。

名前の通り冬至の頃から咲き始めますが、今もまだ咲いていました。
華奢な枝ぶりで、盆栽として鑑賞されることも多いのだそうです。

紅冬至 こうとうじ・べにとうじ

純白の冬至に対し、ほんのり紅色のこちらは紅冬至。
冬至と同じく、早咲きの梅です。

繊細ながらも面白い枝ぶりで、引きで見ても美しい品種でした。

古今集 こきんしゅう

『古今和歌集』の名前を冠したこちらは、一重咲きの白梅。
上品な雰囲気で、枝ぶりも繊細な印象です。
梅は伝来した花ですが、古く『万葉集』の時代には皆に愛される花として、不動の地位を築き、『古今和歌集』でもその姿形と香りを讃えられました。

『古今集』や百人一首にも入っている、紀貫之の
「人はいさ心も知らずふるさとは
 花ぞ昔の香に匂ひける
 (=人の心は分からないけれど、
   故郷で咲いている梅の香りは昔のままであることだ)」
などが有名ですね。

南高 なんこう

控えめで上品な白梅のこちらは、「南高」。
甘くて優しい香りがします。

和歌山みなべ町で生まれた品種で、和歌山県で主に栽培されています。
果実は最高級品として知られ、梅干しや梅酒で「南高梅」の名を聞くことも多いのではないでしょうか。

鹿児島紅 かごしまこう

濃い紅色の八重咲きで、とても華やかな「鹿児島紅」です。
蕾も鮮やかで可愛らしく、上品な印象を受けます。

よく見ると、おしべも紅色をしているのがポイント。
「木の花はこきもうすきも紅梅」と言った清少納言も、この紅梅には大満足なのではないでしょうか。

東雲 しののめ

薄い花弁が太陽に光に透けているこちらは、東雲。
東雲とは、「暁」と「曙」の間の空が白んでいる段階のこと。
名前に違わず、まさに朝焼けで薄紅に染まった空のような色合いの花びらですね。

日の光の下で見るのも綺麗ですが、まだ薄暗い朝の光の中で見るのが一番綺麗なのだろうか、と想像が膨らみます。

楊貴妃 ようきひ

かの有名な楊貴妃の名を冠したこちらは薄紅色の八重咲きで、日の光の下では、うっすらとグラデーションになっているように見えます。

楊貴妃は白居易の「長恨歌」に、

”眸を迴らし一笑すれば百媚生じ
六宮の粉黛顔色無し”
”梨花一枝春雨を帯ぶ”

と歌われました。
そんな楊貴妃の嫣然とした姿を思わせる、優しく淡い紅色の梅です。

月の桂 つきのかつら

見ていて心地よい、穏やかな色みのこちらは月の桂で、江戸時代から続く歴史ある品種。

青白い花びらで一重咲き、緑色のがくが清楚な雰囲気を漂わせています。
まさに白く輝く月光のような、白梅です。

大盃 おおさかずき

豪奢に華やぐこちらは、大盃。
名前負けすることなく存在感抜群で、遠くからでもよく目立ちます。

枝ぶりは意外にも素直で、天に向かってすっと伸びる枝が印象的です。

鶯宿 おうしゅく

一重と八重があり、紅白入り混じって咲く、香り高い品種です。
梅と鶯は『万葉集』の時代から愛され続けてきた取り合わせ。まさに鶯が宿にしているかのような、上品な雰囲気です。
鶯宿梅といえば、やはり紀内侍(紀貫之の娘)の故事が有名でしょうか。

村上天皇の時、清涼殿の梅が枯れたので紀内侍の家から梅を移そうとしたところ、「勅なればいともかしこしうぐひすの宿はと問はばいかが答へむ(=勅命であれば畏れ多く献上いたしますが、鶯が家はどこだろうと尋ねたらなんて答えたら良いのでしょう)」との和歌を詠んだのだそう。これを聞いた帝は感じ入って、梅の木を移すのをやめたとされています。

香篆 こうてん

曲がりくねった枝が特徴的なこちらは香篆で、冬至と並んで早咲きの梅の代表格です。
字体の一つ、篆書に似ていることから名付けられました。

別名を雲龍梅ともいい、雲の中を舞い昇る龍の姿にもたとえられます。
あるいは、立ち上るお香の煙にも。
そう思って見てみると、確かにくゆっているように見えてきませんか。


個性豊かな梅をご紹介いたしましたが、いかがだったでしょうか。
お気に入りの品種は見つかりましたか。
まだ咲き始めの品種や、これから咲く品種も多く、見応えたっぷりなので、ぜひ一度訪れてみてくださいね。


【2026年4月始まり】暦生活まいにち日めくり

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暦生活編集部

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