「アジサイの花を使っておまじない」
夏至です。暦でいえば、夏の真ん中。一年を四分割する、重要な節目の一つです。
四分割するのは、夏至、冬至、春分、秋分、の四季それぞれの真ん中の日。これをまとめて「二至二分」といいます。これでちょうど一年が四等分されるというわけですね。
夏至は、北半球では一年の中でもっとも昼の時間が長い日です。たしかに、このところずいぶん日が長かったですね。が、この日を境に夏は後半に突入。こんどは毎日、昼間の時間が短くなっていきます。ちょっぴり心細い気がしますが、巡りゆく季節にはあらがえません。今まで日の長さを享受したのですから、これからはせいぜい早起きをして、昼間の時間をなるべく長く使えるように調整するとしましょう。

さて、夏至といえば、我が家では毎年ささやかなおまじないをしています。それも、金運にまつわるおまじない。いかがですか? ご興味ありませんか?
もう三十年ほど前でしょうか、どこから聞いてきたのか母が教えてくれました。コチとらすでに一人暮らしを始めている頃で、その話を仕入れた年以来、夏至には必ず決行する習慣になっています。

そのおまじないとは、アジサイの花を電灯の上にぶら下げる、というただそれだけの簡単なもの。ただ、ちょうど夏至の頃はどこもかしこもアジサイが花盛りで、その花を部屋に吊す、という季節感のあるところが気に入っているのです。
まず、玄関の電灯の上にアジサイの花をひと房吊るします。これは、今日から一年間、生活のお金に困らないというおまじない。もう一つは、寝室の電灯の上に吊るします。こちらは、一年間おこづかいに困らないというおまじないです。どちらのアジサイも、来年の夏至までそのままにしておきます。

というわけで、用意するのはアジサイの花をふた房と、ひもを二本。高いところに花を吊すので、脚立もあると安全ですね。高いところでの作業はどうぞお気をつけて。

三十年以上続けているのに億万長者になれていないということは、それほど霊験あらたかなおまじないではないようですが、それでもそれなりにおこづかいでおいしいお菓子などを買って食べられているので、窮地には陥らない、という最低限のラインはキープしてくれるということでしょうか。
ぜひ今年の夏至には、あなたのおうちにも金運アップを念じてアジサイの花を吊るしてみてくださいませ。


6月のおすすめ「紫陽花」
雨景色の中、艶やかに花咲く紫陽花。暦生活のお店では、紫陽花をモチーフにした、季節感を感じられる商品を取り揃えています。爽やかで優しい青やピンクの紫陽花を日常に取り入れ、雨の季節を元気に過ごしたいですね。ぜひご覧ください♪

花香るピンクの紫陽花リース
ピンクの紫陽花の花言葉は「元気な女性」。この花言葉はフランスでつけられました。
ピンクは「愛情」をあらわす色でもあり、大切な人への贈り物にもいいですね。香りを楽しむインテリアとしてもおすすめです。

平野恵理子
イラストレーター、エッセイスト
1961年静岡県生まれ。著書に『五十八歳、山の家で猫と暮らす』『歳時記おしながき』『こんな、季節の味ばなし』ほか多数。好きな季節は、季節の変わり目。現在は八ヶ岳南麓在住。
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