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手づくり二十四節気/寒露かんろ

二十四節気と七十二候 2023.10.08

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新米で巻きずしをつくる

厳しい暑さもようやく落ち着いて、秋らしい陽気になってきました。寒露、秋の深まりとともに、草に降りる露も冷たくなる、というそんな節気です。また、五穀の収穫も真っ盛りの時期。収穫を祝う秋祭りも各地で催されます。

新米が出回るのも最近ではずいぶん早くなりましたが、やはりこの時期にあらためてじっくり味わいたい新米です。そこで、巻きずしをつくるのはいかがでしょう。つやつやの新米でつくる巻きずしは、見た目も輝いておいしさも抜群。

巻きずしといっても種類がいろいろ。細巻きに太巻き、絵柄がおもしろい飾り巻きや海苔で巻かずにゴマをまぶすカリフォルニアロールまで、見た目も味もさまざまです。巻きすを用意したら、さっそく巻いてみることにしましょう。

まずはごはんを炊きます。新米だから、水加減は少なめで。

ごはんを炊いている間に、巻く芯の準備を。きゅうりに卵焼き、紅しょうがなどを器に出します。きのうのうちに煮ておいたかんぴょうとしいたけも出して揃えます。ほかにも茹でた三つ葉やゴマ、シソの葉など、中味はお好みでなんでも。

ごはんが炊けたらすぐに半台にあけて、合わせ酢を混ぜてすし飯をつくります。このときの香りがたまらない。ごはんの湯気を感じながら、おしゃもじを動かす幸せなひとときです。まさに、新米の季節ならでは。

まずは太巻きから巻いて、それから海苔を半分に切って細巻きも。2合のご飯なら、太巻き4本、細巻き8本くらいできそうです。思っているよりも、海苔の上にごはんを少なめに置くのがコツ。

とっておきの飾り巻きは「パンダ巻き」。これは、千葉県の郷土料理「飾り巻き」を研究していらした、水野衣音さんの作り方を参考にしています。もう30年以上も前に出た飾り巻きの本に、水野さんのパンダ巻きが載っていました。それ以来、パンダ巻きをつくるときは必ず見るほど、ずっと大切につかっている料理本です。

得意の飾り巻きをひとつ持っているのもいいものです。新米の時期、折り詰めにすると華やかになります。ぜひ、新米で巻きずし三昧を。

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平野恵理子

イラストレーター、エッセイスト
1961年静岡県生まれ。著書に『五十八歳、山の家で猫と暮らす』『歳時記おしながき』『こんな、季節の味ばなし』ほか多数。好きな季節は、季節の変わり目。現在は八ヶ岳南麓在住。

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