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オンブバッタ

旬のもの 2021.11.05

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こんにちは、昆虫写真家の村松です。

今回はとても身近なバッタの紹介です。
子どもをおんぶしているようなバッタを見たことはありますか?
それがオンブバッタです。愛称ではなくちゃんとした名前なんですよ。

背中にオスを乗せているオンブバッタ

大きなメスの背中にオスが乗っています。
子どもをオンブしているんじゃなくて、オスが背中に乗ってるんです。
親子なのかカップルなのかで印象がかなり変わりますね。

オンブのスタイルが印象的ですが、顔がひょうきんで可愛いところにも注目してほしいです。
長く伸びた三角形で、ちょっと間抜けな雰囲気があるところがチャームポイントです。

花の間から出てきたオンブバッタ

緑色で細長い体は草むらに隠れるのに向いています。
どこにでもいる昆虫なのでよく目につくのですが、周りに馴染む色と形なので草むらに入って行くと思っていたよりたくさん飛び出してきて驚きます。

しかし、オンブバッタの色は緑色とは限りません。
緑色のタイプの他にも、茶色のタイプなどがいるんです。違う色のオンブバッタがオスとメスでくっついているのも見かけます。
色が違っても同じ種類なんですね。

もっと探していると、白っぽいものやピンクっぽいものまで見つかります。探し始めると夢中になれるバッタでもあります。

褐色型のオンブバッタの幼虫

写真のオンブバッタは茶色いタイプで、羽がまだ短いので幼虫です。
バッタの仲間はサナギなどにはならないので、小さい頃から成虫と同じような形をしています。

水の上の葉っぱまで食べています

どこでも見られるオンブバッタですが、池などでも植物が豊富だと割と見ることができます。スイレンの葉っぱなどに乗っかっているのも見かけたりしますね。
ちょっかいをかけると、元気よく水面に着地してしまって慌てて葉っぱの上に戻ってくるところも可愛いです。

見られる期間も長く、春先から元気よくジャンプしています。
夏にもたくさん見られ、他の昆虫が見られなくなってきた晩秋でもまだまだ元気です。
秋になってくると、周りに枯れ草が増えるせいか、茶色いオンブバッタが増えるような気がします。

身近なバッタですが、よくよく観察していると面白いところがたくさんある昆虫です。
良かったら身近な草むらを、ちょっと屈んでのぞき込んでみてください。

綿毛と一緒のオンブバッタ

写真:村松佳優

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村松佳優

昆虫写真家
滋賀出身、大阪在住。新しい命が芽吹き、生き物が活動を始める春が好きです。昆虫の散策や観察が好きで、見て、驚き、感動したことをWebメディア「昆虫写真図鑑ムシミル」に載せています。多くの人にその面白さや美しさが届けば嬉しいです。

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