あけましておめでとうございます。和菓子コーディネーターのせせなおこです。
新しい年の初め、今年はこれに挑戦しよう!と、とてもワクワクしますよね。今年はどんなことが待っているのだろう、どんなことに出会えるのだろうと、私もとても楽しみな気持ちでいっぱいです。
今日の主役はそんな新しい年の幕開けにぴったりな紅白饅頭を選びました。
紅白饅頭は名前の通り、紅と白がセットになったお饅頭です。新年以外にもおめでたい行事やイベントで用いられてきました。新しい年にはその年の干支や縁起物の象徴である梅や松の焼印が押してあるものもあります。もともとは中国からやってきた「紅白」の文化ですが、中国では「吉事と凶事」を意味し、ハレとケの文化を大事にする日本に伝わった際、「めでたい」を意味するようになったと考えられています(諸説あり)。
紅白饅頭の歴史は古く、室町時代に饅頭を日本に伝えた林浄因(りんじょういん)が考案したと伝わっています。なんと、饅頭の歴史とほぼ同時に紅白饅頭の歴史も始まっていたのです!
林浄因は中国に留学していた建仁寺僧龍山徳見(りゅうざんとくけん)の弟子となり、彼が日本に帰国する際に一緒に来日したといわれています。林浄因はそれまで日本になかった「甘い小豆入りの饅頭」を日本で初めて作りました。
林浄因を祀っている奈良の林神社では毎年4月19日に林浄因の業績をたたえ、菓子業界の繁栄を祈願する「饅頭祭り」が行われており、そのお祭りでは紅白饅頭が配布されていました。(コロナの影響で近年は配布がなくなりました)
林浄因は自身の結婚の際、紅白饅頭を作り、贈りものとします。そのとき、一組の紅白饅頭を子孫繁栄を願い、大きな石の下に埋め、これは今でも林神社の境内に「饅頭塚」として残っています。
私の生まれ育った地域では、紅白饅頭というと薯蕷饅頭ではなく酒饅頭が一般的でした。入学式や卒業式でもらっていたふわふわの大きな紅白饅頭、嬉しかったなぁ。和菓子屋さんで紅白饅頭を見つけると、そんな思い出が蘇り、ついつい買ってしまいます。おめでたい気持ち、嬉しい気持ち、そんなあたたかい気持ちになれる和菓子を今年もたくさん食べられますように。今年もどうぞよろしくお願いします。
写真提供:せせなおこ
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