こんにちは。和菓子文化研究家のせせなおこです。
新しい年がやってきました。そして、季節は「大寒」、最も寒い季節ですね。最も寒い季節に「大寒」と名付ける昔の人たちのネーミングセンスには感心してしまいます。寒いのが苦手な私にとっては、漢字をみているだけでますます寒くなってしまい、本当は感心している場合ではないのですが…。
小学生の頃、東北へ旅行に行ったことがあります。あたり一面真っ白な雪景色。私が住んでいた場所では雪が積もること自体が珍しく、積もったとしても数センチ程度。大きな雪だるまを作れるほどの雪が降ることは、ほとんどありません。そのため、子供の頃は大きな雪だるまを作ることが少し憧れでした。東北の街には憧れの大きな雪だるまが飾られていて、「これが本物の冬!!!」と、とっても寒かったにも関わらず、その寒ささえ特別に感じて感動したのを覚えています。
そんな冬の景色を思い浮かべると、私の頭に浮かぶものがあります。それは「雪うさぎ」という名前のお菓子です。「雪うさぎ」と聞くと、長い間、私の中ではあるお菓子のイメージがすべてでした。
それは福岡にある「雪うさぎ」という名前のお菓子。マシュマロ生地に白あんの入ったお菓子でCMソングもありました。「雪うさぎ 雪うさぎ あなたのお目目はなぜ赤い 母さん夢見て泣いたから」そんな少し切ない歌詞のせいもあり、かわいいうさぎを食べるのも申し訳なく、自ら食べることはありませんでした。
しかし、東北で出会った、雪だるまのそばに置かれていた、葉っぱの耳や南天の赤い目の雪で作られた「雪うさぎ」をみた時、なんてかわいいの!と感激。雪うさぎの印象はガラリと変わりました。
そんな雪うさぎをモチーフにした和菓子があることを知り、雪うさぎは私の中で冬が楽しみになる和菓子の一つとなりました。
さらに、うさぎは縁起物ということもあり、雪で作られた雪うさぎのモチーフだけでなく、この時期「雪うさぎ」として、うさぎのモチーフのお菓子が多く販売されています。
最も寒い冬の時期ではありますが、冬らしいかわいらしさをうさぎが届けてくれた気がします。この時期ならではの喜びを感じながら、温かい気持ちで春を待ちたいものです。

