1970年の今日、日本で初めての人工衛星「おおすみ」が宇宙から通信を運んできました。
台形の帽子をかぶった小人のような形の「おおすみ」によって、日本は世界で四番目の衛星打ち上げ成功国となり、この成功が日本の宇宙開発のきっかけとなったのです。

兵器の延長としてではなく、純粋に“宇宙に行くこと”だけを目指してはじまった、日本のロケット開発。
幾度もの失敗を経たロケットで、晴れた空から無事に宇宙へ飛び立った人工衛星「おおすみ」は、たった23.8kgの質量の、小さな日本の英雄となりました。
開発者は、打ち上げ時の澄んだ空と、温かく支えてくれた内之浦打ち上げ基地の近隣住民の人々に感謝して、内之浦の位置する大隅半島から、「おおすみ」と名付けたそうです。

その後、「おおすみ」は無事に地球周回軌道にのりましたが、想定された位置とずれが生じたために、地球を一周したものの、14~15時間ほどで電力供給が停止してしまい、信号が途絶えてしまいました。
そして、観測できる流れ星として、33年間地球を周り続けた後、2003年8月、大気圏に突入して燃え尽きてしまいます。
なんだか悲しい最後ですが、「おおすみ」は日本人の心に、宇宙について考えるきっかけをもたらしてくれました。
打ち上げの日には、多くの人々が空を見上げ、日本の旗をかかげて、その成功を喜び合ったそうです。きっと、彼方にある宇宙に想いを馳せたことでしょう。
小さな「おおすみ」が運んでくれた大きな想いを、これからも大切にしていきたいですね。

