虫の音が心地よく響き、夜空の透明度が少しずつ増してくる9月。今から160年以上前の1857年9月17日、のちに「宇宙開発の父」と呼ばれるコンスタンチン・ツィオルコフスキーが誕生しました。
幼い頃の病で聴力の大部分を失った彼は、深い静寂の中で星々を見上げ、宇宙への憧れを育てました。「地球は人類の揺籃(ゆりかご)である。しかし、人間はいつまでも揺籃にとどまっていることはできない」――彼が遺したこの言葉の通り、まだ飛行機すら珍しかった時代に、液体燃料ロケットの原理を世界で初めて導き出したのです。
彼の描いた未来予想図はやがて現実となり、人類は月へ、そしてその先へと手を伸ばし続けています。
今夜は澄みゆく秋の夜空を見上げてみませんか。私たちが当たり前のように眺める宙の彼方には、かつて誰かが人生のすべてを懸けて抱いた、果てしない夢の続きが広がっています。

