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メーデー

暦とならわし 2021.05.01

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今日から5月になり、いよいよ暦の上では夏が近づいてきました。日中はぽかぽか気持ちの良い季節になってきましたね。お昼寝にはもってこいです。

今日5月1日は雑節のひとつ、八十八夜(はちじゅうはちや)。
” 夏も近づく八十八夜〜♪”からはじまる唱歌『茶摘』は、この季節の美しい茶畑の風景を歌ったもの。八十八夜を迎えると、今年も夏になるのだと、季節の移りを感じます。

今日の日めくりを見てみると、八十八夜ともうひとつ、メーデーという行事が書かれています。聞いたことはあるけれど、どんな日だったかな?と思われる方もいらっしゃると思います。わたしも、もう一度きちんと知りたかったので、今日はメーデーについてお話できればと思います。

メーデーは、世界各地で毎年5月1日に行われている「労働者の祭典」です。

メーデーは英語で書くと”May Day”。5月の日を意味し、もともとヨーロッパでは夏の訪れを祝う農事歴の祭日でした。広場にポールをたてその周りを踊ったり、メイクイーンを選んで花冠を贈ったりしていたそう。
そして、この日は雇う側、雇われる側が休戦し、ともに祝うならわしがありました。
普段は諍いが絶えないけれど、この日ぐらいは一緒にお祝いしようよ。ということだったのですね。

それがのちに「労働者の祭典」として国際連合が定める国際デーになり、多くの国で採用されるようになりました。

はじめてメーデーが行われたのは、1886年5月1日、アメリカのシカゴでした。
当時の労働者の労働環境は厳しいもので、1日12〜14時間労働が当たり前でした。そのため、これを改善しようと35万人もの人が集まり声をあげ、8時間労働の制定を訴えました。
当時のスローガンは、「第一の8時間は仕事のために、第二の8時間は休息のために、第三の8時間は自分たちの好きなことのために」というものだったそうです。

しかし、なかなか8時間労働は実現せず、5月1日が訪れるたび、労働者たちは声を上げることになります。

ここからヨーロッパに広がりを見せ、メーデーは勢いを増していくことになります。
日本も例外ではなく、1920年、上野公園ではじめてメーデーが開催されました。この時は、1万人の人々が参加したそうです。

戦争の影響により、各国ともにメーデーの開催が難しい時期もありましたが、当時の状況を反映しながら、声を上げる人々が集まり環境の改善を訴え続けてきました。

メーデーは、労働者が権利を求めて立ち上がったことを記念する日。
現在、世界で80カ国以上がこの日を祝日として定め、労働者たちのイベントやデモ行進が行われています。

形を変えながら、今にいたるまで続いてきたメーデー。きっとこれからも、続いていくのでしょう。
お休みが嬉しいゴールデンウィークですが、今日はこんな日なんだなあって知ってみると、より深く味わえるかもしれません。

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暦生活編集部

日本の季節を楽しむ暮らし「暦生活」。暮らしのなかにある、季節の行事や旬のものを学びながら、毎日お届けしています。日常の季節感を切り取る #暦生活写真部 での投稿も募集中。暦生活の輪を少しずつ広げていきたいと思います。

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