メリークリスマス!星空案内人の木原です。
今年のクリスマスはいかがお過ごしでしょうか。美味しいご飯だけでなく、リースやオーナメント、サンタクロースの置物などのクリスマス雑貨をお部屋に飾ってクリスマス気分を楽しんでいる人もいらっしゃるのではないでしょうか。
クリスマスの様子を思い描く時に、必ずイメージされるのがクリスマスツリーです。いろんなデコレーションや電飾を付けて、準備する段階から楽しいのがクリスマスツリーですよね。気付いたらクリスマスの風物詩と言われるような存在となったクリスマスツリー。ツリーのてっぺんには星が輝いていることが多いです。あの星の正体は何でしょうか。
クリスマスツリーの頭についている星は「ベツレヘムの星」が由来だと言われています。皆さんご存知の通り、そもそもクリスマスはイエス・キリストの降誕を祝うキリスト教のお祭りですよね。新約聖書の中には、キリストが生まれた時に東方の三賢人のもとにそれを知らせる星が現れ、キリストが生まれたベツレヘムへ導いたと書かれています。この三賢人を導いた星が、後にベツレヘムの星と呼ばれるようになりました。
キリスト教会ではこの星を精霊や天使のような存在だと考えていたのかもしれませんが、時代が経つにつれ天文学者が「ベツレヘムの星の正体は何か」ということに注目をし始めました。キリストが生まれた時の宙の様子を考察し、様々な天体や天文現象をベツレヘムの星の正体と言うようになりました。もちろん、どれも推測のため確証はなく、誰も正解を知りません。
1つの答えを導こうとするよりも、誕生した時に星が現れるなんで神秘的だなぁと宙を見上げて星を見るのがちょうど良いなと、個人的には思います。
では、聖書に由来を持つベツレヘムの星が、いつ頃からクリスマスツリーのてっぺんに輝くようになったのでしょうか。
もともとクリスマスは教会でのミサがメインでした。やがて各家庭にミサで行われる内容を模したものが普及していきます。16世紀頃、ドイツの神学者が家庭でもっとクリスマスを楽しめないかと夜道を歩きながら考えていた時、枯れ木の枝に星々が輝いている光景に出会います。これをきっかけにクリスマスツリーに星型のオーナメントが飾られるようになったそうです。
偶然の出会いから、クリスマスの象徴となったクリスマスツリーの星。ツリーの一番高いところから、みんなに素敵な夜が訪れるように見守っています。

