こんにちは。星空案内人の木原です。
暦だけでなく気象学的にも夏を迎えました。ただ、緯度や地形などによって場所ごとに細かい季節の変化は異なります。絶対的な定義で季節が決められていて、それを基準に暮らしているというよりも、自分が住む街の季節を感じて、各々がそれを暮らしに取り入れているのだと感じます。地域によって四季の移ろいが豊かな日本ならではの暦生活ですね。

では、星座の世界に季節の定義はあるのでしょうか。星座自体は、国際天文学連盟によって88の星座の領域と境界線が決められています。これは世界共通です。しかし、どの星座がどの季節のものかまでは定義されていないようです。日本のように四季がある国ばかりではないし、そもそも緯度や経度によって見える星空や季節感覚が異なります。これでは、世界共通の季節の星座は作りようがないですね。

日本国内の科学館や書籍で見聞きする季節の星座は、20時に南の宙で見えるかどうかを基準にして、紹介されているものがほとんどです。日本のどこにいても、だいたい今の時期のこの時間はこの星座たちが見えている、というちょっとざっくりとした感じで季節の星座を紹介しています。
面白いことに、夏は夏の星座しか見えないわけではなくて、日の出が近づけば冬の星座たちも見ることができます。冬の星座が昇ってきても冬のような寒さが訪れることはなく、また暑い一日が始まります。冬の星座を見て冬を感じるのではなく、「この時間に冬の星座が昇ってきた。夏の夜明けだ」と夏を感じるのです。星座の世界独特な時間の移ろいの感じ方だと思います。他の季節の星座を見て、その時の季節を感じることができるのです。

今は春と夏の境目である梅雨の時期ですね。梅雨の星座はこれです、と紹介されていることは少なく、6月の20時頃に南の宙で見える星座は春か夏の星座に分類されていることが多いです。そもそも梅雨時期は宙が雨雲に覆われていて星自体を見ることが難しいので、梅雨の星座と分類するのはあまり意味がないのかもしれませんね。
それでも、梅雨時期に見える星を求めてついつい宙を見上げてしまいます。雲の隙間からポツンとひとつ星でも見えたら嬉しいですね。月明りが雨雲を照らしている様子も綺麗です。久しぶりに星空を見た時には感慨深いものがあります。全然星空に会えない時は、星柄の傘でも差してみましょう。梅雨には梅雨の、星空との親しみ方があります。


星の専門家が作る「宙の栞(そらのしおり)」
はくちょう座や北斗七星など、星座や天体をモチーフにした美しい栞です。ゆらゆらと星座や天体が揺れ、読書の時間に星の輝きをくれます。手帳にもお使いいただけます。
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