こんにちは。暦生活編集部です。
今日は二十四節気の「処暑(しょしょ)」についてのお話です。
残暑が厳しい日が続いていますが、季節はゆっくりと秋へと向けて動き出しています。
朝夕は吹く風に秋の気配を感じられるようになり、草むらからは虫たちの涼しげな音色が聞こえてきます。
そんな中、二十四節気は今日から「処暑(しょしょ)」。
処暑とは、暑さが止むという意味の言葉です。暑さのピークは過ぎ、涼しい風が吹きはじめます。毎年8月23日頃から9月6日頃にやってくる季節で、綿の花が開き、秋雨全線が冷たい風を運び、穀物が実りはじめます。
ようやく厳しい残暑からも解放されますが、同時に台風の季節がやってきます。
暦のなかにはこのころの台風の襲来を警戒する特異日として、「二百十日(にひゃくとおか)」「二百二十日(にひゃくはつか)」というものがあります。
二百十日は立春から数えて210日目、二百二十日は220日目。2020年は、二百十日が8月31日、二百二十日は9月10日になります。ともに台風の襲来を警戒すべき日とされていますが、統計的に台風は二百十日以降、9月下旬にかけてやってくることが多く、二百二十日の方を警戒すべきという声もあります。
二百十日、二百二十日ともに、暦では「雑節」という暦日になります。雑節は主に農作業に合わせつくられ、古くから日本人の生活にとけ込んできました。雑節という言葉はニュースなどでちょこちょこ聞こえてきますが、一般的には次の9つをいいます。
- 節分(せつぶん)
- 彼岸(ひがん)
- 社日(しゃにち)
- 八十八夜(はちじゅうはちや)
- 入梅(にゅうばい)
- 半夏生(はんげしょう)
- 土用(どよう)
- 二百十日(にひゃくとおか)
- 二百二十日(にひゃくはつか)
雑節にはどこか心惹かれるものがあります。昔の人が日本で生活していた、たしかな痕跡をここから感じられるような気がします。人の気配や、ぬくもりを感じるというか…。雑節は、暦をより魅力的にしているのではないかと思います。
長かった梅雨、暑かった夏も終わりに近づき、いよいよ秋へとバトンタッチ。街の景色も、服装も、持ち物も次第に秋のものになっていきます。移り変わる季節は、毎日の生活にメリハリを与えてくれるような気がします。
※二十四節気(にじゅうしせっき)は、日本の1年を24等分し、立春からはじまり大寒で締めくくられる、約15日ごとに移ろう細やかな季節です。
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