こんにちは。暦生活編集部です。
今日は七十二候の「綿柎開(わたのはなしべひらく)」についてのお話です。
「柎」は、花の萼(がく)のことです。七十二候の「綿柎開」はワタの実を包んでいた萼が開きはじめる頃。
ワタは熱帯、亜熱帯地方(アジア、中南米)に40〜50種ほど分布している多年草。寒さに弱く、日本では冬に枯れてしまうので、園芸上は一年草になります。
日本にやってきたのは平安時代の初期、インドから種子がもたらされたのが最初だといわれています。もっともこの時は栽培がうまくいかず、安土桃山時代後期になってから栽培がはじまったそうです。
ワタは7月から9月にかけて、ハイビスカスに似たクリーム色の美しい花を咲かせ、花がしぼんでからひと月ほど後に実を包んでいた萼がはじけます。中からは種を包んだふわふわの白い綿花があらわれ、なんともかわいらしい姿を見せてくれます。
この綿花の中に入っている種を選別し、綿毛(わたげ)を紡ぐと木綿の布や糸になります。萼がはじけたままの姿(コットンボール)もユニークで、ドライフラワーや切り花など観賞用の花材としても人気があります。
その見た目から綿花に注目されがちですが、種子からは綿実油(めんじつゆ)が採取され、食用油としても利用されています。繊維として、食用油として、私たちの生活を豊かにしてくれています。
「綿柎開」は5日間ほどの短い季節ですが、二十四節気「処暑(しょしょ)」の初候として、どこかやわらかい雰囲気で和ませてくれる七十二候です。これからも七十二候とともに、大切にしていけたらいいですね。
※七十二候(しちじゅうにこう)は、日本の1年を72等分し、季節それぞれのできごとをそのまま名前にした、約5日ごとに移ろう細やかな季節です。
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