秋の夜長の読書のしおり
すっかり秋らしい陽気になってきました。吹いてくる風が爽やかで、暑くなく、寒くなく。寒露は、野の草に冷んやりとした露が宿るという節気です。

秋分も過ぎて、秋の夜長の季節到来。読書には絶好のシーズンです。買ったままでまだ読んでいない本が、部屋のあちこちに山積みになっている我が家。これからじっくりゆっくり、読み進めることにいたしましょう。
読書で大切なのが、しおりです。ハードカバーの本にはたいてい紐のしおりがついていますが、ソフトカバーの本や、文庫、新書には基本的についていません。本によっては紙のしおりがついていることもありますが、大抵の場合は、なし。
そこで、しおりは自分で用意しなければなりません。これが難題。しおりをまとめて紙の箱にでも入れておけばいいのかもしれませんが、本を読み終わったらしおりは挟んだままになりがちで、どんどん霧散。なかなか手元に残すことができません。
だったら、自分でまとめて作っておくのはどうだろうか。そう思って、紙や紐を使ってオリジナルのしおりを作ってみました。紙の種類や柄を変えたり、つける紐もリボンやこよりを選んでいると、なかなか面白くていくつもできてしまいました。

昔、旅行グッズとして買ったしおりを思い出して作ったのが、輪っか状の紐のしおり。ビーズの飾りをつけてちょっとゴージャスに仕上げました。
水引であわじ結びをしたしおりも可愛らしくて、気に入って使っています。結び目をページのてっぺんに見えるように挟んでも、わかりやすくて便利です。

スケジュール用の手帳に使っているしおりは随分前に買ったもので、革紐にタッセルがついています。10年近く愛用していますが、自分でも皮紐を使ってつくるのもいいな、と考えはじめました。秋の夜長に、読書だけでなく、しおりづくりも続行してみましょうか。
早めにお布団をしいた夜、読みかけの本を抱えて寝床にはいるときの幸福感。
枕元のスタンドをつけて、仰向けに寝たら本を開きます。挟んであったしおりは枕の脇に置いて、心ゆくまで読書タイム。読んでいるうちに眠くなって、目を開けられなくなったらそれが眠る時。そのまま目を開けずに枕元のしおりを手に取って本に挟み、スタンドの灯りを消して、おやすみなさい。そのまま睡眠に突入です。

本によってはその読書タイムが1時間2時間になることもあれば、数行でぐっすり、ということも。どちらだって、読書の時間が至福であることは変わりありません。スムーズに眠りに入るには、しおりがすぐ手に取れることも、大変重要なことなのでした。

平野恵理子
イラストレーター、エッセイスト
1961年静岡県生まれ。著書に『五十八歳、山の家で猫と暮らす』『歳時記おしながき』『こんな、季節の味ばなし』ほか多数。好きな季節は、季節の変わり目。現在は八ヶ岳南麓在住。
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