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手づくり二十四節気/夏至げし

二十四節気と七十二候 2023.06.21

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冷んやり首巻き手拭いをつくる

夏至になりました。一年で、日の出ている時間がいちばん長い日ですね。暦でいうと、夏の真ん中に当たります。

暦で夏の真ん中といっても、暑さはこれからさらに増していきます。地球が温まるには時間がかかるので、日の長さや傾きと気温の上昇にはタイムラグが生じるからなのだそう。夏至の次にくる節気が、小暑、そして大暑、ということでもそれがよくわかります。

このごろ日が長いなあ、うれしいなあ、と思っていました。が、これからは冬至に向けて日が短くなっていくことになります。少し寂しいですが、季節の巡りを止めることはできません。いっそ、巡る季節をこちらのものにするくらいの気持ちで参りましょう。夏よ、ドンと来い!

なのですが、暑い季節に気をつけたいのはやはり熱中症です。昨今の夏の暑さは体に応えます。昔日の夏とは違うと心得て、暑さ対策は万全に。

そこで、今回つくるのは「冷んやり首巻き手拭い」です。製品としても、濡らすと気化熱の作用でアイスの冷たさを感じられるタオルなどが売られていますが、そのようなハイテク素材ではなく、使うのはガーゼ手拭い。これに縫い目を入れて作るという、ローテクものです。縫い目でできたポケットに、保冷剤を入れて使います。

先日、静岡は清水へ遊びに行ったとき、「清水の次郎長」観光スポットにて、何枚もガーゼ手拭いを買ってきたのでした。ふだん家で使っているガーゼ手拭いと思ったら、帰ってきてよく見ると、表はガーゼ、裏はパイル地の上等品でした。これは洗面所で使うのではなく何かに使えないかなあ、と思ってしばらく袋に入れたまましまってあったのでした。

そして思いつきました。この夏は、これで冷んやり首巻き手拭いをつくろう、と。以前はガーゼ手拭で作っていましたが、パイル地の方がより厚地なので、中に入れた保冷剤の冷たさがマイルドに伝わりそうです。最初つくったときは、普通の手拭いでつくったので、保冷剤が直接触れるような冷たさがあり、さらに保冷剤が溶けてくると、手拭自体もビショビショに濡れてしまって今ひとつ使い心地がよくなかったのでした。が、裏がパイル地なら完璧な仕上がりになりそうです。

熱中症は、「あれ? なんだか調子が悪い」と気づいた時にはすでに罹患している状態。何年か前、暑い時間に植木に水やりをしていてうっかり熱中症になってしまったことがあります。それからしばらくは、体の沸点が異様に低くなった感覚で、ちょっと暑いとすぐに熱中症気味になってしまう、という辛い夏を過ごしました。

暑いな、と思う前から、体が熱くならないようにすることが大事です。首を冷やしておくのは熱中症対策には効果大。ぜひ、この夏は簡単に作れる冷んやり首巻き手拭を使って、熱中症にならないように過ごしていただきたく思います。お元気でよき夏を!

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平野恵理子

イラストレーター、エッセイスト
1961年静岡県生まれ。著書に『五十八歳、山の家で猫と暮らす』『歳時記おしながき』『こんな、季節の味ばなし』ほか多数。好きな季節は、季節の変わり目。現在は八ヶ岳南麓在住。

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