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どくだみ湯

旬のもの 2021.06.19

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みなさん、こんにちは。ライターのきむらいりです。

いよいよ本格的な梅雨のシーズンがやってきましたね。ジメジメとむし暑く、不快指数が高めなこの時期にぜひ入っていただきたい季節湯が、今回ご紹介する「どくだみ湯」です。

季節湯とは?

四季折々の旬のものを取り入れたお風呂のこと。 旬の植物を湯船に浮かべることで、そのパワーを全身で享受しながら季節の変化を楽しむ、日本に古くから伝わる入浴文化。平安時代に弘法大師・空海が医療用の薬湯として「薬草風呂」を広めたのがルーツとされています。※諸説あります

この季節になると、庭や道路脇などで白い「どくだみ」を目にすることができます。臭いが強く、地下茎を伸ばしてどんどん繁殖するため、厄介な雑草として扱われることも多い「どくだみ」。しかし、漢方の世界では「十薬(じゅうやく)」とも呼ばれ、多くの効能があるとされる薬草のひとつです。

ジメジメ季節に増えがちな肌トラブルにぴったりの「どくだみ湯」

あの独特の臭いの正体は、どくだみの葉に含まれるデカノイルアセトアルデヒドと呼ばれる精油成分。強い殺菌・消炎効果があるとされ、やけどや化膿した傷、水虫の民間治療薬として昔から用いられてきました。そのため、どくだみを使った季節湯は、ニキビやあせもといった肌トラブルが増えがちなこの時期にぴったりなのです。

「どくだみ湯」の作り方はとてもシンプルで、摘んできた生の茎や葉を適当な大きさに刻み、お茶パックや布袋に詰めて浴槽に入れるだけ。お風呂に入りながら袋をぎゅぎゅっと揉むと、生葉の成分がより抽出されます。

もし、あの独特な臭いが苦手な場合は、乾燥させたどくだみがオススメです。乾燥どくだみは「どくだみ茶」として市販されているものを購入するか、ご自身で摘んできたどくだみを1週間ほど乾燥させることでも用意できます。

乾燥どくだみで「どくだみ湯」をたのしむ場合は、生のどくだみと同じように袋に入れて投入するか、煮出した汁をお風呂に混ぜてもOKです。

どくだみは身近な場所に生えていることが多く、比較的手に入りやすい薬草です。気温も上がり、汗をかきやすくなるこの時期。湿気やマスクによる蒸れでお肌トラブルが増えがちなうえ、外出もおっくうな雨の日には、ご自宅で手軽な季節湯をたのしんでみてはいかがでしょうか。

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木村衣里

編集者・ライター
北海道函館市出身。Web系編集プロダクションを経て2018年7月に独立。フリーランスの編集ギルドチーム「Huuuu」所属、「東京銭湯 - TOKYO SENTO -」元編集長。全国を取材で飛び回りながらいろんなお風呂にはいるのが好きで、動物はもっと好き。この世で一番愛らしいのはカバだと思っています。

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