みなさん、こんにちは。ライターのきむらいりです。
8月に入り、うだるような暑さが続くようになりました。そんな夏真っ盛りの季節に試してほしいのが、お風呂上がりの爽快感がやみつきになる「ハッカ湯」です。
ハッカ(薄荷)とは、英語でいう「ミント」のこと。葉に含まれるメントールの清涼感が特徴で、のど飴や目薬、湿布など多くの製品に用いられています。
この時期になると入浴剤やシャンプー、ボディソープなどにもメントール成分を配合した、いわゆる「スースー感」を売りにした商品が増えるため、おなじみではないでしょうか。
季節湯とは?
四季折々の旬のものを取り入れたお風呂のこと。 旬の植物を湯船に浮かべることで、そのパワーを全身で享受しながら季節の変化を楽しむ、日本に古くから伝わる入浴文化。平安時代に弘法大師・空海が医療用の薬湯として「薬草風呂」を広めたのがルーツとされています。※諸説あります
ハッカは日本だけでなく、世界中で栽培されているハーブの一種。西洋ハッカ(ペパーミント)や日本ハッカなど、数多くの種類が存在します。
西洋では古代ギリシャの時代から、薬効のあるハーブとして暮らしの中で活用され、東洋医学の世界では消化不良や風邪の症状、頭痛への効果もあるとして重宝されてきました。
夏の冷え性にぴったりな「ハッカ湯」
メントールといえば肌がスースーする、ひんやりする成分のため、体を冷やすイメージがありますが、実は血行促進に優れた成分です。肌が冷たいと感じる神経を刺激することで「ひんやり」と感じさせる一方で、末梢血管を広げて血行を促進するため、温浴で体を温めながらも湯上りはさっぱりと過ごせます。
この季節、灼熱の外気温とは対照的に、室内は冷房でキンキンに冷えているため、気づかないうちに体は冷えていることも。真夏なのに手足の先が冷たかったり、体のだるさを感じたりする方には、ぜひ「ハッカ湯」を試してみてほしいです。
ご自宅で「ハッカ湯」を行う場合は、ハッカ(ミント)の葉を使う、もしくはハッカ油を用いる二つの方法があります。
ハッカの葉を用いる場合には、葉をネットや布袋に入れ、熱湯をかけて15~20分ほど蒸らし、抽出した汁ごとお風呂に入れましょう。
ハッカ油の場合は、そのまま数滴を浴槽に入れます。ハッカ油は入れすぎると刺激が強いため、入浴しながら様子をみて、量を調整しましょう。
ハッカ油は虫除けとして活用できたり、アロマ代わりに嗅いだりとさまざまな用途があるため、一本持っていると重宝するアイテムです。まだまだ暑い日が続きます。湯上りの爽快感がクセになる「ハッカ湯」で、この暑い夏を乗り切りましょう!
各月の季節湯
木村衣里
編集者・ライター
北海道函館市出身。Web系編集プロダクションを経て2018年7月に独立。フリーランスの編集ギルドチーム「Huuuu」所属、「東京銭湯 - TOKYO SENTO -」元編集長。全国を取材で飛び回りながらいろんなお風呂にはいるのが好きで、動物はもっと好き。この世で一番愛らしいのはカバだと思っています。
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