こんにちは。気象予報士の今井明子です。
うだるような暑い夏。外を歩けば一瞬で汗が噴き出します。アスファルトの上を歩いていると、自分が鉄板焼きにされているような気分になりますよね。
この季節、天気予報では「猛暑日」という言葉を聞くこともあるはずです。
この「猛暑日」という言葉には明確な定義があり、最高気温が35℃を超える日のことを指します。
ちなみに、最高気温が25℃以上だと「夏日」、30℃以上になると「真夏日」と呼ばれます。確かに、25℃以上になるときは、半袖を着たくなるので納得です。
実は「猛暑日」という言葉は比較的新しく設定された言葉で、気象庁の予報用語に登場したのは2007年からです。それだけ、近年では35℃を超えるような日が当たり前になってきているのでしょう。実際に、2021年に更新された気温の平年値(1991~2020年の気温の平均値)は、2020年まで使っていた旧平年値(1981~2010年の気温の平均値)に比べて、全国的に0.1〜0.5℃程度高くなっています。さまざまな要因で、日本の気温が上昇傾向にあることがよくわかります。
ところで、猛暑日になりそうなとき、かつて気象庁は熱中症への注意を促すために、「高温注意情報」と呼ばれる気象情報を発表していました。2021年からは、高温注意情報にかわり、熱中症の危険が高まっているときは「熱中症警戒アラート」が発表されることになりました。
高温注意情報の発表基準が気温なのに対し、熱中症警戒アラートでは、発表基準が「暑さ指数」となります。暑さ指数とは、気温だけではなく、湿度や輻射(日差しや地面、建物などから出る熱)も考慮に入れた指数で、より熱中症の患者発生率と強い相関があります。確かに、気温がそこまで高くなくても、蒸し暑いと熱中症になりやすいですよね。
もう夏は後半戦ですが、今年の残暑は厳しいのか、長続きするのか、気になるところです。
今井明子
サイエンスライター・気象予報士
兵庫県出身、神奈川県在住。好きな季節はアウトドア・行楽シーズンまっさかりの初夏。大学時代はフィギュアスケート部に所属。鯉のいる池やレトロ建築をめぐって旅行・散歩するのが好き。
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