こんにちは。気象予報士の今井明子です。
冬本番のこの時季、雪が積もっている地域も多いはずです。
一面の銀世界を目にすると、その美しさに感嘆の声をあげたくなるものですが、夕暮れに見る雪景色も格別です。夕日の赤っぽい光に照らされて、雪がほんのり赤く色づくからです。
このような夕暮れに見る雪景色や、夕暮れに降る雪のことを「暮雪」といいます。
暮雪の代表的な景色として挙げられるのが「紅富士(べにふじ)」ではないでしょうか。
冠雪した富士山に夕日が当たり、ピンク色に染まる現象です。ちなみに、葛飾北斎の浮世絵で知られる「赤富士(あかふじ)」は、雪のない夏の富士山の様子を描いたもので、紅富士とは違って赤褐色であり、紅富士とは区別されます。
もうひとつ、暮雪の名所として知られるのが、滋賀県の「比良暮雪」です。
こちらは滋賀県の美しい景色として知られる近江八景のひとつ。琵琶湖の湖西にそびえる1000m級の比良山系に積もった雪が美しく、歌川広重の浮世絵にも描かれています。
雪は白いからこそ、光によってさまざまな色に変化します。それを見るにつけても、やはり雪って美しいなあと思うのです。

今井明子
サイエンスライター・気象予報士
兵庫県出身、神奈川県在住。好きな季節はアウトドア・行楽シーズンまっさかりの初夏。大学時代はフィギュアスケート部に所属。鯉のいる池やレトロ建築をめぐって旅行・散歩するのが好き。
