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スイカ

旬のもの 2025.07.10

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今日のお話は「スイカ」です。

スイカの漢字は「西瓜」で広東語の「サイクワァ」が訛って「スイカ」と呼ばれるようになったと言われています。

英語の「ウォーターメロン」は、メロンと同じ瓜科で果肉の水分量が約90%含んでいるというスイカの特徴を表しています。

私が昔住んでいたイタリアでは地方によって名前が変わります。シチリア島がある南イタリアではメロンと同じ「メローネ」、フィレンツェがある中部では「ココメーロ」、ミラノがある北イタリアでは「アングリア」です。
私は「アングリア」と呼んでいましたが、「アングイッラ(鰻)」と紛らわしい名前だったので、時々迷うことがありました。
例えばジェラート屋さんで注文する時に「チョコレート、ピスタチオ、それと鰻をお願いします!」と言ったらお店の人は驚いてしまいますよね。

原産地の南アフリカから世界中に広まったスイカは、言語も気候も文化も異なっても、世界共通の夏の風物詩かも知れません。暑い夏に水分たっぷりのスイカは喉を潤し、食後のデザートにもぴったりな甘さです。

日本のスイカは、時代と共に進化してきました。江戸時代には栽培が盛んになり、明治以降はアメリカから日本に新品種が持ち込まれたことにより、品種改良を重ね甘いスイカを作ってきました。昭和には冷蔵庫に入れる小玉スイカが誕生しました。核家族が増えた今では、少人数でも食べ切れるので人気です。

近年では 甘さを数値化して売られていますね。先日寄ったスーパーでは、糖度11は「甘くてあっさり」、糖度12は「しっかり甘みがあり」、糖度13は「強い甘み」の説明カードを貼っていました。選ぶ時の参考になるなぁと感心しました。
スイカ担当の仲卸さんに教えてもらいましたが、果肉のシャリ感もスイカの魅力です。

スイカにまつわる私の思い出といえば、夏休みに福岡にある祖父母の家で井戸水で冷やしたスイカを眺めるのが楽しかったこと、初めてあじ塩をかける食べ方を覚えたこと、大人数で一緒に食べたことです。また、スイカ割りをした時、いとこが力を入れすぎたため、粉々になって割れてしまい、祖母に怒られていたことも懐かく思い出すことがあります。

最後にスイカの皮の楽しみ方をご紹介します。
スイカの皮は、ぬか漬けや即席漬けにすると、ポリポリした食感でさっぱりとした瓜の風味を感じる夏の香の物になります。
少し赤い果肉を残すと彩りが加わり、甘みがいいアクセントになります。

今日のレシピは簡単にできるイタリアンピクルスです。よかったら作ってみてください。

スイカの皮とグリーンオリーブのイタリアンピクルス

写真提供:川口屋薫

材料
•スイカの皮 約250g
•塩 3g (約小さじ1/2)
•グリーンオリーブの液漬け 10個

A
•酢 大さじ1
•オリーブオイル 大さじ1
•レモンのしぼり汁 大さじ1/2

作り方
①スイカの赤い部分を少し残して果肉と皮を切り分けます。外側の硬い皮はピーラーか包丁で厚めに剥いた後、食べやすい大きさに切ります。
②ボールに①と塩を入れて30分置いた後、グリーンオリーブとAの材料を入れて混ぜ合わせたら完成です。冷蔵庫で2〜3日保存できます。
アレンジ
旬の夏野菜とツナ缶、ピクルスで和えたサラダもおすすめです。
今回はとうもろこし、枝豆、オクラを茹でたものとトマトを入れました。
ツナ缶の代わりに生ハムでも良いです。
グリーンオリーブはほのかな苦味と塩味があります。余った時は、おつまみとしてそのまま食べたり、刻んでトマトソースに入れたりして使っていただけます。

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川口屋薫

料理人
Le btagev(ルブタジベ)代表。大阪出身。料理人。珍しいやさいの定期便をしています。風薫る季節5月が過ごしやすくて一番好きです。イタリア在住中、ヨーロッパ野菜に恋し、日本の野菜が恋しくなったのをきっかけに野菜に関わる仕事をしています。 趣味 囲碁

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