こんにちは。和菓子文化研究家のせせなおこです。
まだまだ暑さが続いていますが、お月見やお彼岸など秋らしさを感じられる季節です。夏の暑い間はアイスや氷など冷たいものばかりを欲していましたが、朝晩少しずつ涼しさを感じられるようになり、少し気持ちにもゆとりが持てるようになってきました。
夏の疲れを癒したい!何の和菓子で充電しようかな…そう思った時に、たまたまいただいたのはカラフルなフルーツ大福でした。旬のフルーツ、いちじくと人気のシャインマスカット。真っ白でふわふわなおもちを半分に切ると、中からは鮮やかなフルーツが出てきました。周りに白あんをまとったフルーツは何だかとても嬉しそう。
フルーツ大福といって思い浮かぶのは広島県のはっさく大福。はっさくの酸味とほろ苦さを白餡がまろやかに包み込み、どちらもお互いを引き立て合います。はっさくと大福が大好きな私のための大福と言っても過言ではないほど、お気に入りの大福です。
2010年代後半。フルーツサンドブームの到来とともに、和菓子界にもフルーツ大福ブームの波がやってきました。それまでの大福といえば、豆大福、季節商品として春にはよもぎ大福、秋には栗大福、フルーツを中に包んだものは冬に見られるいちご大福がメインで、それ以外はほとんど見かけることはありませんでした。
ところがこのフルーツ大福のブームとともに、マンゴー、キウイ、バナナにメロン、桃にみかん。そんなものが大福に入っちゃうの!?と驚かされるほど豊富な種類のフルーツが大福の中に包まれていきました。そしてフルーツ大福の特徴として、あくまでフルーツがメインであり、あんこが少ないこと、さらにお餅ではなく卵白が混ざったふわふわとした雪平(せっぺい)が使われていることが多いです。
従来のいちご大福や私の大好きな広島県のはっさく大福は、お餅とあんこが主役。同じフルーツ大福でもお餅とあんこがメインか、フルーツがメインかというところに差があるような気がしています。
和菓子の良さはきちんと守っていきつつも、こうしてフルーツ大福が和菓子の一つの種類として確立され、根付いていくこと。和菓子の可能性はまだまだここからだな、とフルーツ大福を見るたびにわくわくしています。
写真提供:せせなおこ
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