朝晩は冷え込む季節になってきました。
ほんのりと肌寒さを感じながら、久しぶりの冬服に腕を通したり、あたたかい飲み物や食べ物を味わったり。こうして冬を感じる瞬間は毎年のことながら、なんだかうれしいものだなぁと思います。
身体も寒さに慣れてきて動きやすくなるので、やりたいこともむくむくと出てくる。
イベントごとも多くなるので、年末まで大忙し...という方は多いのではないでしょうか。
しかし、あんまりがんばりすぎると身体は持ちませんから、やすみやすみ、いきましょうか。
そこで、みなさんにおすすめしたいのが「日向ぼっこ」です。
日向ぼっこは、陽の光があたるところでぼーっとすること。
物思いに耽ったり、お弁当を食べたり、読書をしたり。
すると、だんだん瞼が重くなってきて、夢か現か、うとうとしてくる。
いつの間にか、何時間も経っていて...「はっ!」という経験は少なからず、誰にでもあるだろうと思います。
一年の中でもとくにこの季節は、絶好の「日向ぼっこ」日和であることは間違いありません。外にいても凍えるような寒さでもなく、陽の光が当たってこそ、身体がちょうどいいあたたかさになります。着込んだり、暖房器具を使ったりしなくても大丈夫。
しかし、うかうかしているとすぐに真冬になってしまうので、この機会を逃したくないですね。
「今日は縁側が気持ちいいよ」
幼いころ、天気が良い日にはおばあちゃんがよくこんな声をかけてくれました。
きょうだい3人で縁側に集まり、寝そべってお絵描きをしたり、おもちゃで遊んだり、絵本を読んだり。
それぞれが好きなことをして遊んでいるそばで、おばあちゃんはきっちりと正座をして洗濯物を畳んでいました。
おばあちゃんはとにかくよく、褒めてくれる人でした。
「じょうずだねぇ」「すごいねぇ」なんて言われていると、心もぽかぽかしてくる。
次第に目の前がかすれて、うとうと...。
すると、おばあちゃんは必ず風邪をひかないようにとあたたかい布団をかけてくれたのですが、その瞬間は夢のなかでもちゃんと覚えているんです。ふわっと心地いい気分で、「まだ寝ていいんだよ」と許されたような、安心感に包まれる。
日向ぼっこをするたびに、この縁側の光景を思い出します。
大人になってからもよく日向ぼっこをします。
ちょうどこの文章を書いていたら、背中に陽があたって気持ち良くなり、ついひと眠りしてしまいました。大の字になってごろんと天井を見上げる瞬間は、あのときと変わりません。力を抜いて眠りに入っていくと、こころが解放され、どこまでも自由になれる。
乾いた空気に、スズメの声や人の話し声が響いて、夢とセッションする時間もまた心地いい...。
そして気づけば、また「はっ」と目が覚める。
いつの間にか、長い時間が過ぎていました。
やるべきことは山ほどあるけれど、まぁ、今日だけはいいか。
いつもがんばっているのですから、ご褒美の時間ということで。
ぽかぽかとあたたまった身体を力に変えて、また明日からがんばりましょう。

高根恭子
うつわ屋店主
神奈川県出身、2019年に奈良市へ移住。
好きな季節は、春。梅や桜が咲いて外を散歩するのが楽しくなることと、誕生日が3月なので、毎年春を迎えることがうれしくて待ち遠しいです。奈良県生駒市高山町で「暮らしとうつわのお店 草々」をやっています。好きなものは、うつわ集め、あんこ(特に豆大福!)です。畑で野菜を育てています。
