個性豊かな満月の名前
アメリカの先住民族ネイティブアメリカンは、その月の満月に、時期に合った名前を付けることで季節を把握していたといわれています。狼が遠吠えをする1月の満月は「Wolf Moon(ウルフムーン)」、さまざまな花が咲き乱れる5月の満月は「Flower Moon(フラワームーン)」、収穫期を迎える9月の満月は「Harvest Moon(ハーベストムーン)」。個性豊かな、日本の月の呼び名とはまた少し違った魅力的な名前がつけられています。※呼び名については諸説あります。
各月の満月の呼び名
1月の満月「ウルフムーン」
1月の満月は「ウルフムーン」と呼ばれています。狼は1月になると繁殖期が始まることや、仲間を見つけるために遠吠えをします。いつもより遠吠えがよく聞こえる季節の月という意味です。
2月の満月「スノームーン」
2月の満月は「スノームーン」と呼ばれています。大雪が降ることが多い月なのでこう呼ばれています。穀物が取れにくく生活が厳しくなることから「ハンガームーン(飢餓月)」と呼ばれることもあります。
3月の満月「ワームムーン」
3月の満月は「ワームムーン」と呼ばれています。だんだんと暖かくなり、ワーム(土中の虫)が活動を始める時期だからです。季節は春へと向かい、様々な動物たちが目を覚まします。
4月の満月「ピンクムーン」
「ピンク」とは野生のシバザクラやクサキョウチクトウのことで、北米では春になると山や丘がピンク色に染まるそうです。
5月の満月「フラワームーン」
5月の満月は「フラワームーン」と呼ばれます。さまざまな花が咲き始める月ということでこう呼ばれます。アネモネ、スミレなど次々に花が咲き始め、月明かりが花畑を照らします。
6月の満月「ストロベリームーン」
6月の満月は「ストロベリームーン」と呼ばれます。月が赤く見えるからというわけではなく、北米では毎年6月にイチゴの収穫を行うことにちなんでこう呼ばれています。
7月の満月「バックムーン」
「バック」とは雄鹿のこと。雄鹿の春頃に生え変わった角が7月頃になると枝角が生えてくる月ということです。
8月の満月「スタージョンムーン」
8月の満月は「スタージョンムーン」と呼ばれています。日本語では「チョウザメ月」。8月になると北米の湖や河川でチョウザメ漁が盛んにおこなわれます。
9月の満月「ハーベストムーン」
秋分の日に近い満月のことを「ハーベストムーン」と呼ばれています。北米では農作物をこの時期に収穫(=Harvest)するからです。秋分に近い満月をそう呼ぶため、ハーベストムーンは10月になることもあります。
10月の満月「ハンターズムーン」
10月の満月は「ハンターズムーン」と呼ばれています。10月は月明かりが強いため、その光を頼りに、ハンターたちが獲物を狩ります。
11月の満月「ビーバームーン」
11月の満月は「ビーバームーン」と呼ばれています。北米に生息するビーバーが、11月になると寒い冬を越すために巣作りを始めることからこう呼ばれています。
12月の満月「コールドムーン」
12月の満月は「コールドムーン」と呼ばれています。文字通り寒さが厳しくなる季節の月だからです。日本でも、冬の夜の冷たくさえわたった光の月を「寒月」と呼び、季語にもなっています。
2024年の満月
2024年の満月の日をご案内します。※もしも満月が綺麗に見られたら、ネイティブアメリカンの満月の名前も一緒に思い出してみてください。遠い異国の地の、個性豊かな月の名前。きっと、いつもとは違った角度から満月を楽しむことができると思います。
- 1月…1月26日(ウルフムーン)
- 2月…2月24日(スノームーン)
- 3月…3月25日(ワームムーン)
- 4月…4月24日(ピンクムーン)
- 5月…5月23日(フラワームーン)
- 6月…6月22日(ストロベリームーン)
- 7月…7月21日(バックムーン)
- 8月…8月20日(スタージョンムーン)
- 9月…9月18日(ハーベストムーン)
- 10月…10月17日(ハンターズムーン)
- 11月…11月16日(ビーバームーン)
- 12月…12月15日(コールドムーン)
参考:国立天文台暦計算室Webサイト
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