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錦秋きんしゅう

季語 2025.10.31

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こんにちは。巫女ライターの紺野うみです。

刻々と秋の深まる中、みなさんの身近な場所で、木々の葉はどんな色をしていますか?
今回ご紹介する、美しい季節の言葉は「錦秋(きんしゅう)」。
この言葉は、野山の草木が次々と色づいていく10~11月頃を示す、季語や時候の挨拶としても好まれています。

言葉の意味は、紅葉した木々が、まるで錦(にしき)のように美しい秋、というもの。錦とは、金銀などのさまざまな色糸を使って、美しい模様を織り出した織物のことを言います。

「錦」は「美しいものや立派なもの」といった意味も持ち合わせています。なので、その文字がそっと寄り添うだけでも一気に「秋」が華やかに装い、私たち日本人の心にとって特別に大切な季節なのだと気が付かせてくれているようです。

「紅葉」は、「もみじ」と書いて「こうよう」とも読みますが、日本人にとって季節ごとに美しく色を変える樹木の代表と言えば、やはり紅葉が筆頭に来るのではないでしょうか。

春にはまだ小さく日の光を透かして輝いていた葉が、夏にはその緑を色濃くしながら生い茂り、秋には赤や黄色や橙色へと一度に姿を変えてゆきます。
その姿は、まさしく美しく織りなされた錦の着物の模様のようで、自然の生み出す芸術がいかにかけがえのない一瞬を彩っているか、ため息が出るばかり。
そういえば、小学校で習った唱歌の『紅葉(もみじ)』にも、「♪赤や黄色の色さまざまに、水の上にも織る錦♪」という歌詞がありました。
色付いて散ってしまった葉が、水の上で織りなす模様ですら、私たちの心には雅で美しく尊いものに感じられるのですね。

山々では紅葉(もみじ)ばかりでなく、多様な色や形の植物たちが重なり合って生まれる美しい景色、絵画のような芸術作品が、今この瞬間にも刻々と姿を変えながら描かれていることでしょう。
私たち人間のコミュニティにも、多様な人々が互いに和をもって集い、まるで「錦秋」のような美しい瞬間が、世界のあちらこちらに生まれるといいな、と思わずにはいられません。
思えば、私たち人間は、ありのままが美しい自然の姿に、学ぶべきことがたくさんあるのかもしれません。

今年の秋も、どこか自然豊かな土地で「錦秋」の美しさを眺めながら、人間の世界にとっての「錦秋」はどんな光景なのかを考えてみたいものです。
秋も深まり、今年も残りあとわずか。
私自身も、自然界の美しさに倣い、自分自身も周囲との和をもって輝く生き方を見つめていきたいと思います。

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紺野うみ

巫女ライター・神職見習い
東京出身、東京在住。好きな季節は、春。生き物たちが元気に動き出す、希望の季節。好きなことは、ものを書くこと、神社めぐり、自然散策。専門分野は神社・神道・生き方・心・自己分析に関する執筆活動。平日はライター、休日は巫女として神社で奉職中。

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