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海の日

暦とならわし 2021.07.22

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おはようございます、こんにちは。エッセイストの藤田華子です。

実家から段ボールいっぱいの夏野菜が届きました。キュウリ、ナス、トウモロコシ、オクラ…地元に帰るのはまだ先になりそうですが、焼き浸しを食べながら、懐かしい地元の夏を思い出しています。

さて、今日7月22日は「海の日」です。
「海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願う」という趣旨で祝日に制定されたそう。
国土全体が海に囲まれている海洋国家・日本らしい祝日だなと思っていたら、国土交通省によると「世界の国々の中で『海の日』を国民の祝日としている国は唯一日本だけ」とのこと!

海の日の歴史を辿ると、1996年に国民の祝日として定められる前は、7月20日が「海の記念日」という記念日でした。1876年に明治天皇が東北巡幸をした際、軍艦ではなく、「明治丸」という船で航海し、7月20日に横浜に無事帰港したことに由来するそうです。それから、2003年に祝日法が改正され「7月第3月曜日」と定められました。今年は東京五輪の関係で22日(木曜)に変更になりました。

私が子どものころは海の日と聞くと「いよいよ夏休み!」と気分が高まりましたが、まだプールの水は冷たくて、震えながら泳いだ記憶があります。友人の子どもにその話をしたら、「プールの水が冷たいなんて、ありえないよ!」と変な顔をしながら「地球温暖化の影響で暑いから、プールがぬるい」と説明してくれました。

地球の約7割は海。そんな海がいま、私たちのこれまでの活動により、たくさんの課題を抱えています。工業排水、未処理の下水や油などによる海洋汚染、プラスチックゴミ、海洋資源の減少…どれも、深刻な問題です。

世界中で唯一、海の日を国民の祝日にしている日本にいるのだから、今日は海が抱える課題と向き合ってみませんか。1日ではもちろん、理解しきれないし起こせるアクションも限られるかもしれません。でも、安心してください。実は7月1~31日までの1カ月間は「海の月間」だそうです。私も7月の残りの期間、海についての本を読み、ふだんの生活で、できることはないか、見直していこうと思います。1876年に定められた記念日は、未来に向けてより意味のあるものになっていく。これこそ、暦と一緒に生活する醍醐味だと感じています。

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藤田華子

ライター・編集者
那須出身、東京在住。一年を通して「◯◯日和」を満喫することに幸せを感じますが、とくに服が軽い夏は気分がいいです。ふだんは本と将棋、銭湯と生き物を愛する編集者。ベリーダンサーのときは別の名です。

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