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箱根駅伝

暦とならわし 2022.01.02

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おはようございます、こんにちは。エッセイストの藤田華子です。

みなさん、初夢はご覧になりましたか?
調べてみたら、初夢の日付には3つの説があるんですね。
①大晦日から元日 ②元日から2日 ③2日から3日
3つも説があるのなら、一番幸福な夢を見た日を初夢と考えるのが良さそうとちゃっかり思った新年の幕開けです。

さて、今日はお正月の一大イベント「箱根駅伝」です。
正式名称を「東京箱根間往復大学駅伝競走」という本大会、実は漫画のような物語から始まったそう。

きっかけは、1919年の秋。マラソン選手・学校教員の金栗四三は、小学校の運動会に審判として招かれました。帰路、金栗は同じく審判として招かれていた2人の陸上選手、野口源三郎と沢田英一と語り合います。「日本の長距離選手を育成するような外地での長距離走はできないものか」と。

もうすでに熱いストーリーが始まる予感ですが、このとき3人が出した結論が「アメリカ大陸横断駅伝」と大スケール!その「予選会」という位置付けで、日本国内の駅伝駅伝大会が企画されたのでした。

アメリカ大陸横断コースで最も大きな山場となるロッキー山脈。険しい山越えを見据え、この予選会のコースとして選ばれたのが東京〜箱根間でした。それから、大学や新聞社をまわり参加と協力を訴え、苦労しながらも1920年2月14日に「第1回箱根駅伝」が実施されるに至りました。

こうして「箱根駅伝」は始まったものの、「アメリカ大陸横断駅伝」は実現しませんでした。それでも、彼らは粘り強く実現に向けて奔走しますが、夢はついに叶わず。現代まで「箱根駅伝」として歴史を重ねてきたのです。

箱根駅伝は午前中にスタートすることが定着していますが、当初は「学生の本分は勉強」という理由で、午前中に授業をし、午後からスタートすることもあったそう。冬は日没が早いため、レース途中で選手が暗闇の中を走らなければならず、地元の青年団の団員が松明を持って伴走したこともあったというから驚きです。

こうして始まった箱根駅伝も、今年で98回目。
たった3人の想いから始まった大会が、脈々と続いてきた歴史を思うと、選手が繋ぐタスキの重みがいっそう増すように感じます。

駅伝部に所属していた友人に、初心者も楽しめるポイントを2つ聞きました。

1つ目は、エースの多い「華の2区」に注目すること。
スタートが肝心な箱根駅伝では、たとえ1区でつまづいたとしてもすぐに挽回できるよう、1区で好調だった場合はもっとリードを広げられるように、2区にエースを配置することが多いんです。また、登りがキツいコースなので、毎年多くのドラマが生まれるそう。

2つ目は、近年、増えている選手や学校のSNSをチェックすること。
大会に向けた意気込みや、ふだんの様子を垣間見ることができ、ひたむきに走る選手たちがぐんと身近に感じられます。
探すときは、大学名や選手の名前を入れてみてください。
中央大学は、「#中央特快 #箱根駅伝行き」
日本体育大学は、「#んっす」(Nippon Sport Science Universityの頭文字を取ったのだそう)
など、独自ハッシュタグを付けている学校も多いのでぜひチェックしてみてください。

お正月に感動のドラマを届けてくれる、箱根駅伝。寒空のした行われる熱い戦いから、目が離せません!

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藤田華子

ライター・編集者
那須出身、東京在住。一年を通して「◯◯日和」を満喫することに幸せを感じますが、とくに服が軽い夏は気分がいいです。ふだんは本と将棋、銭湯と生き物を愛する編集者。ベリーダンサーのときは別の名です。

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