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天の川

月と星 2020.07.05

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こんにちは。星空案内人の木原です。
7月にある、星空にちなんだ行事といえば7月7日の七夕。中国伝来の文化で、織姫と彦星が年に一回、天の川を渡って再会するというストーリーは、誰もが一度は聞いたことがあると思います。では、七夕のお話にでてくる「天の川」を実際に見たことはありますか。意外と天の川のことを知らない人も多いのではないでしょうか。

天の川を実際に見ると、白っぽい薄い雲が宙にかかっているように見えます。そのとても淡い輝きは、市街地では街明かりにかき消されてしまい、街明かりのない宙が暗く見える場所でなければ見えません。機会があれば、天の川のある宙を一度は見に行ってほしいな、と思います。きっと、いつもと違う宙の雰囲気に戸惑いながら、その光景に圧倒されるはず。本当の暗闇に包まれた自然の中で出会える宇宙が生み出す絶景です。

では、天の川の正体とは何なのでしょうか。私たちが住む地球は太陽系の中にあり、そして太陽系は「天の川銀河」の中にあります。この天の川銀河(別称、銀河系)が私たちの言う天の川の正体。天の川銀河は太陽を含め、たくさんの星が集まってできた天体です。横から見るとどら焼きのように中心部が膨らんだ円盤状になっていて、私たちはこの円盤の中にいます。私たちがいる位置から天の川銀河を見ると、無数の星々が帯のように集まった姿で見え、その星々がつくる帯のことを天の川と呼んでいるのです。

私たちは天の川銀河の中にいるため、銀河系全体を俯瞰することはできません。自分の顔を、自分の目だけで見ることができないのと同じです。そして、道具を使えば顔を見れるように、天の川銀河も観測技術を駆使してその全体像が分かってきました。直径は約10万光年(光年とは光が1年で進む距離のこと)。もし、織姫と彦星がロケット(時速4万km)に乗って天の川銀河を横断するなら、26億年もかかってしまうほど途方もない大きさです。

天の川銀河の想像図(NASA/JPL-Caltech)

天の川銀河と同じような銀河は宇宙にたくさんあります。そして、そのひとつひとつの銀河の中にも天の川銀河と同じように無数の星があります。もしかしたら、その無数にある星の中に地球と似たような星があって、私たちと同じように文明をもった生命が暮らしているかもしれません。その星でも、七夕伝説のようなお話を楽しんでいるのでしょうか。どんな星空を眺めているのでしょうか。天の川の淡い輝きは、そんな妄想もわき立たせてくれます。

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木原美智子

星空案内人
広島県出身。瀬戸内の宙を見て育ちました。好きな季節は、コスモスが咲き、凜とした空気が漂う秋。宙を見上げるのが好きなので、星だけじゃなく宙にあるもの、宙に関わる文化に興味があります。ペンギンと野球も好き。

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