こんにちは。星空案内人の木原です。
みなさんは、自分の誕生星座を見てみたい、話題になっているあの星を見てみたい、と思ったことはありませんか。星や星座探しの時に大事になるのが、宙の方角を知っておくことです。
星たちはいつ、どの方角に登場するかが決まっているため、方角は見たい星を見つけるための大事な要素。今のように方位磁石やGPSもない時代から夜でも方角を知るために親しまれてきた目印があります。その目印は北極星。北極星は常に北の方角に位置するため、昔から夜に方角を知る道標となってきました。
北も分からないのに北の方角にある北極星を探すなんて至難の業だと思うかもしれません。でもちゃんと、北極星を見つけるための目印が宙には輝いていて、春頃には北斗七星が、秋頃になるとカシオペヤ座が目印となります。
今の時期に宙高く昇る北斗七星は、その名前の通り七つの星がひしゃく(斗)の形に並んでいます。北斗七星の水をすくう部分にあたる2つの星を結んで、その距離を5倍すると1つの星にぶつかります。その星がお目当ての北極星です。
この北極星、街中や住宅街の宙からなら見つけやすいのですが、満天に星が輝くような綺麗な星空が見える場所では、なかなか分かりにくい星になります。周りに同じような明るさの星やもっと明るい星もあり、北斗七星から5倍伸ばしたところにある星を見つけても、これで合っている?と、不安になってしまうほどです。ちょっと街明かりがあるくらいのほうが見つけやすい星なのです。
方角を見つける星なら分かりやすい星にすればいいのに!と思うかもしれませんが、人間都合にならないのが自然の世界です。さらに言えば、北極星という固定の星はありません。
実は、約2万6千年周期で北極星の役目を担う星は変わっていっているのです。現在、北極星を担当しているのはこぐま座のポラリスという星ですが、1万2千年後にはこと座のベガが北極星を担当することになると言われています。
そもそも北極星とは、地球の自転軸の北極側を伸ばした先にある星のことを言います。地球の自転軸は、まっすぐと綺麗に回っているわけではなく、弧を描きながら回っているため、その時々で軸が向いている方向が変わり、その先に示す星が変わるため北極星を担う星も変わっていくのです。
チーム北極星の星々は、方角を担う大事な役目を一人で背負うのではなく、仲間と分け合っているのかもしれませんね。
