こんにちは。星空案内人の木原です。
私たちが普段から綺麗だな、ロマンを感じるな、と見上げている星空には星座が散りばめられています。星座が誕生したのは今から約5000年前のこと。現代ではあまり実感することはありませんが、当時の人たちにとっては、星座と暦は深く関係するものでした。今回は星座のはじまりについて、それらの関係を紐解きながらお話します。
私たちが普段から見聞きする星座は西洋星座とも呼ばれ、メソポタミア文明に起源があります。紀元前3000年頃に栄えたシュメール人が今の星座の原型となるものを生み出したと考えられていて、最初に作られた星座は太陽の通り道(=黄道(こうどう))に位置する星座たちでした。黄道の春分点や夏至点など季節を区切る位置に神々などをモチーフにした星座を置き、今がどんな季節なのかを知る、まさに暦を司るツールとして誕生したのです。星座は当時の人にとって宙に広がるカレンダーだったのです。
ちなみに黄道にある12星座は今では誕生星座として姿を変え、星座占いなどで親しまれています。
そもそも、なぜ暦を知る必要があったのでしょうか。メソポタミア文明が興った紀元前7000年頃は、人々は農耕によって暮らしを営むようになり、それまでの狩猟をしつつ移動する暮らしから一定の土地に定住する暮らしへと変化しました。その地で暮らしていると、だんだん種まきに適した時期や雨が降る時期などが分かってきます。その時期を知るための手段として星座が生まれたのではないかと考えられています。
暦とは生活をするうえで重要な役目を持つものであり、星座を作ることは自分たちの暮らしを豊かにするために必要なことだったのです。
日本では、明治時代から西洋星座が使われるようになりました。それまでは中国起源の星座を用いて暦などが決められていました。
中国起源の星座のはじまりは今から約3000~2500年前頃と言われています。中国の星空は当時の社会制度を反映したもので、北極星を天帝(皇帝)とし、その周りに皇族、官職、軍隊、庶民と星座が作られました。中でも二十八宿と呼ばれる28つの星座は、暦や星占いなどに用いられ、西洋と同じく深く暮らしに関わるものでした。
地上のあらゆる営みのサイクルを知るためには、一定の規則があり、誰もが平等に知りうることができるものが必要でした。それらを満たしたのが星空だったのでしょう。人だけでなく、魚や鳥、花さえも星空の暦を知っているかもしれません。
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