こんにちは。星空案内人の木原です。
宇宙にそこまで関心がない人でも名前だけは聞いたことがあるはずのブラックホール。ブラックホールの中に入ってしまうと、どんなものでも外に出られないことから、モノゴトの比喩としても使われたりしますね。今日は、まだまだ謎が多い天体ブラックホールのお話です。
ブラックホールをそのまま訳すと黒い穴。黒色をしているわけではありませんが、光さえもブラックホールから逃げ出せないため直接見ることができず、空間にポカンと黒い穴を空けているような天体です。

現代のブラックホール理論が生まれたのは1915年頃のこと。その理論の基礎となったのがアインシュタインの一般相対性理論です。この理論を一言で表すのは難しいのですが、強い重力をもった天体は、周りの時空を歪める特徴があります。時空とは時間と空間の両方を示す言葉です。
例えば、大きなスポンジの真ん中にビー玉をのせます。ビー玉がのっているところはへこみ、そのへこみはビー玉を中心に広がっています。これが時空の歪みのイメージです。もし、このへこみの近くをピンポン玉が通ったら、真っ直ぐ進まずにへこんでいる方に向かっていきます。実際の宇宙でも同じようなことが起こっていて、ブラックホールがつくる歪みによって、他の天体の光が歪んでしまう現象が実際に観測されています。空間だけでなく時間も歪められるので、ブラックホール付近は時間の流れがゆっくり進みます。不思議ですね。

科学者たちは約100年かけて、理論と観測技術を発展させながらブラックホールという謎の天体の解明に尽力し続け、2019年にはブラックホールの存在を示す写真を撮ることに成功しましたが、まだ分からないことだらけ。ブラックホールがどんな天体なのかが分かったら、この宇宙の誕生の謎解明にもつながるかもしれません。
ブラックホールは、遠い宇宙のことのように感じるかもしれませんが、意外と身近なところに存在しています。

私たちの住む天の川銀河にもブラックホール候補天体がいくつも見つかっていて、今も観測と研究が続いています。さらに天の川銀河の中心にはとても大きなブラックホールがあると言われていて、2022年5月には、そのブラックホールが存在する証拠を撮影できたというニュースが話題になりました。
ちょうど、夏の星座のいて座の方向が銀河系の中心方向にあたります。目では見えないけれど、夜空にはブラックホールが息をひそめて存在しているのです。
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