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手づくり二十四節気/処暑しょしょ

二十四節気と七十二候 2023.08.23

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ミツロウラップをつくる

今年の夏の暑さはかなり厳しいものがありました。処暑になったので、暦どおりにそろそろ大変だった暑さが、少しずつでもおさまるでしょうか。
暑さはともかく、たしかに夏の峠は越えたようです。果物も、店先に山のように並んでいた桃は姿を消し、今はぶどうが取って代わっています。梨の姿もありますね。

さんざん食べた夏野菜も、気がつけば秋野菜に交代を始めたようです。トウモロコシも食べ納め?あともう一回食べておきたいな。などなど、季節の野菜は常に気にして旬を逃さず。

その野菜を保存するのに、ミツロウラップを使い始めたら、これがなかなかいい感じです。繰り返し使えるし、素材が木綿とミツロウなのも、自然素材でホッとします。よくよく調べたら、簡単に手づくりできるようなので、さっそくつくってみました。売っているミツロウラップ は、なかなかに高価なのです。

用意するのは、木綿の布地とミツロウ。布は、家にあった白い晒布と手拭い、それにプリント地を用意。布は25センチ角に切ったり、長方形にしたり、丸いのも作りました。ミツロウはシートになっているものを買いましたが、粒状のものでも同じように使えるようです。使うミツロウの量は、布の2倍強の重さ。1枚、2枚と作っているうちに、大体の加減は分かってきます。アイロンで溶かしていると、ミツロウのほのかな芳香にうっとりです。

たっぷりミツロウを含んだ布はバリッとしていますが、ゆっくり手で包み込みながら中のものに沿わせていくと、柔らかになります。包み終わってもう一度手でやさしくギュッとすると、しっかりフィット。いろいろな色や柄の布でつくったので、野菜を包んだいくつものミツロウラップで、冷蔵庫の野菜室がにぎやかになりました。

使い終わったら軽く水洗いをして乾かしておきます。台所の窓の枠に洗濯バサミをいくつもぶら下げてあるので、それに吊るしておけばまたすぐに使えます。ミツロウには抗菌効果があるのだとか。これもひとつの安心要素。

ただ、ミツロウが溶けてしまうので、熱いもの、酸が強い柑橘類などを包むことはできません。また、お肉類も避けます。お湯や洗剤でしっかり洗わなければならないものには使えません。

ミツロウラップ 、思ったよりも使い心地と使い勝手がよくて、しかも簡単に手づくりできることがわかりました。あと何枚かつくって友達にもプレゼントしようと思っています。この秋から、使い捨てのプラスチックのラップと袋の使用を、少しでも減らせたらいいな。

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平野恵理子

イラストレーター、エッセイスト
1961年静岡県生まれ。著書に『五十八歳、山の家で猫と暮らす』『歳時記おしながき』『こんな、季節の味ばなし』ほか多数。好きな季節は、季節の変わり目。現在は八ヶ岳南麓在住。

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