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花鳥でめぐる二十四節気/立冬りっとう

二十四節気と七十二候 2025.11.07

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◎立冬 11月7~21日 「サザンカとシジュウカラ」

いよいよ立冬、冬のはじまりです。北国からは初雪、初冠雪の報せが届いてくる季節となりました。「冬立つ」「冬来る」、と冬将軍の足音が今にも聞こえてきそう。朝晩、日によってはたしかに冬の気配を感じます。

とはいえ、気候としてはほぼ晩秋。美しい紅葉も、これから平地に降りてくるころ。まだまだたっぷり楽しめます。ただ、あんまりのんびりしていると急に寒さがつのることもあるので、冬支度はソロリと始めなくては。

赤いほっぺの女の子を思わせる、サザンカの花が咲き始めるころでもあります。たくさん咲いた花は木を覆うほどで、あたりを明るく彩ります。冬の訪れに従って順に裸木になる木が多いなか、元気いっぱいに咲く花には救われる思いです。花が散ったあとも、木の下に濃紅の花びらが散り敷いて、それもまた美しい。まるでピンクの絨毯。初冬の恵み、それがサザンカの花です。

近くでは、シジュウカラがツツピーの鳴き声も賑やかに遊んでいます。留鳥のシジュウカラは、渡りの旅をする必要がないので気楽そう。通年お馴染みのかわいらしい姿を見せてくれます。

さて、冬が始まるというとだんだん縮こまって出かけるのも億劫になるのが困りもの。そんな立冬の節11月8日にあるのがふいご祭。鍛冶屋さん、鋳物屋さんなど、ふいごを使う職人さんのお祭りです。

この日職人さんは仕事をお休みします。ふいごや火床を清めて、御神酒やみかんを供えます。昔からみかんは風邪薬になると言われていました。これから寒くなるこの季節、お供えだけでなく、このお祭りの日には風邪の予防にと近所の子供達にも屋根から職人さんがみかんを撒いたり配ったりします。子供達は大喜びでしょう。

早生みかんも緑が薄くなって、だんだんみかん色になってきました。気温が低くなるこの季節、みかんをたくさん食べて無病息災といきましょう。

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平野恵理子

イラストレーター、エッセイスト
1961年静岡県生まれ。著書に『五十八歳、山の家で猫と暮らす』『歳時記おしながき』『こんな、季節の味ばなし』ほか多数。好きな季節は、季節の変わり目。現在は八ヶ岳南麓在住。

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