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ノアザミ

旬のもの 2021.04.13

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こんにちは。俳人の森乃おとです。

桜の季節が終わり、新緑の美しい季節になりました。野原では、アザミの仲間の中で一番早く開花するノアザミ(野薊)がぐんぐん茎を伸ばしています。来月には、柔らかい針を束ねたような形の赤紫色の花に出会えることでしょう。
今回は、葉に棘があるせいで少し敬遠されがちですが、実は多くの人に愛されている、このノアザミを紹介します。

ブラシのようなアザミの花

ノアザミはキク科アザミ属の多年草で、本州、四国、九州の日当たりのよい場所に自生します。アザミはアザミ属の植物の総称で、単にアザミという名の種は存在しません。日本には100種類近いアザミがあるそうですが、互いによく似ていて見分けは困難。一番普通に見かけるのがノアザミです。

学名はCirsium japonicum(キルシウム・ジャポニクム)。属名は静脈瘤(ギリシャ語cirsion)に効能がある薬草に似ていることから。japonicumは「日本の」という意味です。
花期は5~8月。タンポポの回でも紹介しましたが、キク科の花(頭花)は小さな合弁花(小花)の集まりです。

アザミ属の場合は花びらのように見える舌状花(ぜつじょうか)がなく、小花はすべて細長い筒状花(とうじょうか)になっています。それをしっかりと、総苞(そうほう)と呼ばれる半球状の組織が束ねています。頭花の直径は4~5㎝ほどです。

開花すると、それぞれの筒状花の中から雄しべが伸び、花粉で昆虫を集めます。昆虫が触れると今度は雌しべが伸び、他の花から運ばれてきた花粉で受粉するのです。アザミの花を撫でると、ブラシのような感触がするのはそのためです。

アザミはスコットランドの独立のシンボル

アザミというとすぐ、痛い棘があることを思い浮かべますよね。葉は羽状に切れ込んでいて、縁(へり)のギザギザの先が鋭い棘に変化しています。別名は棘草(トゲグサ)。
アザミという名前は、古語の「あざむ」に由来するとされています。「欺(あざむ)く」「驚きあきれる」「興醒めする」などの意味がある言葉で、美しい花だと思って手を出したら棘に刺され、「欺かれた」と思い、「驚きあきれ、興醒めした」というわけです。
この棘のおかげで、アザミはスコットランドの国花になりました。

10世紀頃の出来事とされていますが、イングランドに入植していたヴァイキングたちが、スコットランドに侵入を企てたことがありました。偵察兵が足音を立てないように裸足で城に忍び寄ったところ、アザミを踏んでしまい、思わず大きな悲鳴を上げてしまいました。その声で敵が襲ってくるのを知ったスコットランド側は準備して迎え撃ち、独立を守ったという伝承からです。アザミはスコットランド独立のシンボルとなっているのです。

口をもて霧吹くよりもこまかなる 雨に薊の花はぬれけり  長塚節(ながつか・たかし)
あざみあざやかなあさのあめあがり 種田山頭火(たねだ・さんとうか)

明治期の歌人・長塚節の短歌と明治から昭和前期の漂白の俳人・種田山頭火の句を読むと、決して華やかとは言えないアザミの花が、いかに愛されてきたかがわかります。
短歌は、アザミの針のように細い花に、小さな水滴がついた情景の美しさを詠い、俳句は「あ」で始まる言葉を仮名だけで重ね、やはり雨に濡れたアザミの姿を讃えています。

花言葉は「私に触れないで」

アザミは全草が食べられます。東北地方では、アザミの若芽は香りが良いので味噌汁の具として好まれ、棘のついた葉も天ぷらにすると、まったく気にならないそうです。山牛蒡(やまごぼう)と呼ばれる根も、漬物やきんぴらにして食べられます。

アザミの花言葉は「私に触れないで」「独立」「報復」です。「私に触れないで」は棘があることから。「独立」はスコットランドの故事によります。「報復」は、ギリシャ神話から生まれました。

シチリアの美少年ダフニスは、自分の美しさに慢心し、他人を愛せない性格でした。愛の女神アフロディテが、ニンフたちの訴えを聞き、一人のニンフを愛するように計らいましたが、結局は彼女を捨ててしまいます。怒った女神は彼の視力を奪い、ダフニスは悲嘆に暮れて河に身投げしてしまいました。その死を悼んで贈られたのがアザミの花でした。
アザミは哀しみの花でもあるのです。

ノアザミ/野薊

学名Cirsium japonicum
英語名Japanese thistle
キク科アザミ属の多年草。本州、四国、九州に自生し、朝鮮半島と中国にも変種が生育。花期は5~8月。花色は赤紫、まれに白も。茎の高さは50~100cm。葉の縁と総苞に鋭い棘を持つ。

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森乃おと

俳人
広島県福山市出身。野にある草花や歳時記をこよなく愛好する。好きな季節は、緑が育まれる青い梅雨。そして豊かに結実する秋。著書に『草の辞典』『七十二候のゆうるり歳時記手帖』。『絶滅生物図誌』では文章を担当。2020年3月に『たんぽぽの秘密』を刊行。(すべて雷鳥社刊)

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