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すぐき

旬のもの 2021.11.28

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漬物男子、田中友規です。
今日はすぐきのお話です。

布団の中できゅっと身をすくめたくなるような朝、
今日はすぐきの生産地、上賀茂を散歩することに決めていました。
「すぐき漬けの季節は町から乳酸菌の匂いがする」という噂を聞き、 どうにも行ってみたくなったのです。

なかなか京都以外では見慣れない漬物ですし、
そもそも漬物になる前の姿をみたことがない。

写真提供:田中友規

身近なようでよく知らない、不思議な存在のすぐき。
その香りが、上賀茂の四百年の歴史とともに令和に続いているというのだから 足を運ばなければもったいない。

目指すは高瀬川と賀茂川の合流する三角エリアの上のほう、上賀茂。
ひょっとしたら漬けているところが見られるかもしれないなぁ、と 下調べもそこそこに、車を走らせてしまいました。

写真提供:田中友規

京都でも最も古い歴史をもつ神社のひとつ、上賀茂神社のほどちかく、 車を停めて上賀茂本通りを散策します。
現在、すぐき漬けを作っているところは約70軒ほどあると聞いたのであてずっぽうも面白い。
スマホを持たずにくんくんと鼻を利かせて歩いてみると
驚いたことに本当に匂いの道が見えてくるのです。

ああ、こっちだ!

ふらふらと細い路地を歩き、ひときわ香りが強くなった行き止まりの小路を見つけました。
宝探しのような気持ちで覗き込んでみるとありました、漬け樽が干してあります。

写真提供:田中友規

奥で作業をしていた男性に、「香りにつられて伺ってしまいました」と声をかけると、「もぅ慣れてしまってわからんわぁ」と笑顔で出てきてくれました。

写真提供:田中友規

初めてみるすぐき漬けの現場に、ついつい興奮してしまい質問攻め。
今年は雨と日照のタイミングが悪くて、いっちばん出来が悪いと頭をかきながら、こぶりのすぐきを樽に丁寧に並べていく作業を実際に見せていただきました。

写真提供:田中友規

収穫したすぐきの皮を手作業で厚く剥き、ころし桶という2mほどの樽で下漬け。
塩をふり、水気の抜け方を目で確かめるのだが浸かり具合は経験値。
樽に沿ってすぐきを並べる手慣れた動作の繰り返しに思わず見惚れてしまいます。

圧縮機で垂直にプレスし、すぐきから水分を抜く。
乳酸発酵が始まった白い泡が樽の淵に溢れてきます。

写真提供:田中友規

長崎で飛行機乗りだった先代は、戦地から戻ってすぐに上賀茂で漬物を始めたそうで、
当時使っていた6mの天秤や、30kgの漬物石に触れるとかつての重労働が目に浮かんできます。

写真提供:田中友規

重石の利かせ方次第で、食感も変わるため
天秤がずれていないか夜中に目が覚めて調整しにいくことも珍しくなかったそう。

写真提供:田中友規

仕上げは、39度に安定させた電気式の室(むろ)で、一週間ほど発酵。
乳酸発酵が一気にすすみ、独特の酸っぱい香りが上賀茂の路地に広がっていくのだ。
他所で仕込んだすぐきでも、うちの室に入れたらうちの味になるのだそう。

写真提供:田中友規

「ちょっと入っていくか?」なんて冗談にふたりで笑いながら、天秤押しの取り回しのため宮大工に特注で造作してもらった、複雑な構造の柱のない屋根の話や、 若い子達が白飯を食べなくなった、これからのお漬物の未来の話など、 ひんやりとした作業場で、時間を忘れてすっかり話こんでしまいました。

「かじってみるか」と葉をはずした、まだ浅く浸かった乳白色のすぐきをいただいた。

写真提供:田中友規

まだ発酵の進んでいないすぐきはカリッとした繊維の食感が新鮮で、
これから室の乳酸菌で、この場所の味わいを含んでいくのだ。
完成は12月、またその頃に伺わせていただく約束をした。

時候熟れといって、一夏越した薄琥珀色のすぐきとの食べくらべがしたくて、
近くのお店でひとつ買って帰り、さっそくほうじ茶を淹れてお茶漬けをいただいた。

写真提供:田中友規

新人とベテランのような熟れ具合の差はどちらがいいということではなく、
すぐきの時間の経過を味わう。

お金を出せば美味しいものはどこでも食べられるのだけれど、香りの散歩を経て手に入れた、今日のお茶漬けはとっても贅沢な味がした。
あのすぐきがどんな室の味になるのか、そろそろ確かめにいこうと思う。

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田中友規

料理家・漬物男子
東京都出身、京都府在住。真夏のシンガポールをこよなく愛する料理研究家でありデザイナー。保存食に魅了され、漬物専用ポットPicklestoneを自ら開発してしまった「漬物男子」で世界中のお漬物を食べ歩きながら、日々料理とのペアリングを研究中。

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