こんにちは。和菓子コーディネーターのせせなおこです。
暑い夏、いかがお過ごしでしょうか?
夏といえば、七夕、花火に夏休み。スイカに風鈴。お店に行くと、夏をあしらった和菓子が並んでいます。寒天を使った透明感あるものや水羊羹に麩饅頭、みているだけで涼しげな気持ちになります。
夏らしいイメージはあまりないのですが、私は夏のキラキラ感といえば、金平糖が思い浮かびます。今ではなかなか食べる機会もありませんが、小さい頃は何色を食べようかな、と悩むだけで嬉しかった、どこか特別なお菓子だった気がします。
金平糖の歴史は意外にも古く、日本にやってきたのはなんと戦国時代。コンフェイト、というポルトガルのお菓子に由来すると考えられています。コンフェイトはポルトガル語で「砂糖菓子」という意味があります。江戸時代に入り、長崎の菓子職人が製造に興味を持ち、研究を続け、ようやく日本でも製造が始まります。
明治時代になり、お鍋で手作りしていたものが機械化され、現在の金平糖作りに使われている機械の原型が誕生。量産化できるようになりました。
そんな金平糖にはなんとレシピがありません。気温や天候に左右されるため、釜の角度や温度、金平糖が転がる音を聞きながら調整し、作られるんだそう。金平糖ができるまでにかかる日数は約2週間。1日にわずか1mmほどしか成長しないため、ゆっくりと時間をかけて大きくしていき、金平糖が完成します。
しかし、現在金平糖を作っているお店は日本で数件しかなく、専門は1店舗のみ。
新潟には金平糖に似たお菓子「浮き星」というお菓子があります。もともとは「ゆか里」という名前で親しまれていたそう。
金平糖は芯がグラニュー糖であるのに対し、浮星の芯はあられが使われています。もともと「ゆか里」はお湯や水を注いで飲まれていたもので、周りのお砂糖がとけ、あられがぷかぷかと浮かんでくる姿がとてもかわいらしいお菓子です。
7月といえば、七夕!と思っていましたが、地域によっては旧暦に合わせ、8月7日に七夕を行うことを最近知りました。キラキラした金平糖を星に見立てて、願い事をしてみてはいかがでしょうか。
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