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読書週間

旬のもの 2023.10.27

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おはようございます、こんにちは。編集者の藤田華子です。
みなさん、「〇〇の秋」を満喫していますか?今回は「読書の秋」にちなんだ、「読書週間」のお話です。

「読書週間」として、毎年10月27日〜11月9日までの2週間が定められていることをご存知でしょうか。制定されたのは、1947年。そう、終戦からまだ2年しか経っていない頃です。日本国憲法が定められるなど世の中が揺れ動くタイミングで、「読書」という文化的な活動に注目が高まっていたことに驚きました。

公益社団法人 読書推進運動協議会「読書週間素材集」のサイトには、この背景について以下のように記載があります。

終戦の2年後の1947(昭和22)年、まだ戦争の傷あとが日本中のあちこちに残っているとき、「読書の力によって、平和な文化国家を創ろう」と、出版社・取次会社・書店と図書館が力をあわせ、そして新聞や放送のマスコミも一緒になり、第1回「読書週間」が開かれました。
第1回「読書週間」は11月17日から23日でした。これはアメリカの「チルドレンズ・ブック・ウィーク」が11月16日から1週間であるのにならったものです。各地で講演会や本に関する展示会が開かれたり、読書運動を紹介する番組が作られました。いまの10月27日から11月9日(文化の日をはさんで2週間)になったのは、第2回からです。

なるほど、「読書の力によって、平和な文化国家を創ろう」という想いが込められていたんですね。“読書の力”に関しては、科学的にも証明され、実体験として感じていることも多いと思います。たとえば、想像力が培われ世界・社会との向き合い方についてヒントを得られたり、語彙力が増えて表現が豊かになったり…それらは紛れもなく、“平和な文化国家”創出への大切な要素だと思います。
もう76年も続いているこの「読書週間」、お子さんに読み聞かせをしたり、公園でひとり静かな時間を過ごしたり、思い思いのかたちでお愉しみいただければと思います。

さて、読書をする際に私が思い出す、好きな言葉を2つご紹介します。
ひとつめは、写真家である石川直樹さんの言葉。石川さんは、世界中の辺境や都市を旅していらっしゃり、この秋は8000m級の山々14座制覇に挑戦されています(すでに12峰は登頂され、残り2峰の登頂を目指されています)。

そんな石川さんに身近でできる旅のすすめを伺ったところ「ジッとしていても旅はできる。それは本を読むことだ」とお話しくださったのです。いわゆる”冒険”と呼ぶにふさわしいほどの過酷な場所になんども赴いている石川さんがおっしゃるからこその説得力があり、私は読書という行為がいっそう豊かで、尊いものだと感じ入りました。文字から生まれる世界は、私たちを冒険へ誘います。まさしく読書週間は、この冒険への門を開く期間です。

もうひとつは、詩人の八木重吉の詩「心よ」です。

心よ

こころよ
では いっておいで
しかし
また もどっておいでね
やっぱり
ここが いいのだに
こころよ
では 行っておいで

(『八木重吉詩集』より)

この、”こころよ では いっておいで”という一節が、青春時代に足繁く通った書店のブックカバーに印刷されていました。新しく買った本をめくるとき、「こころよ では いっておいで」と、旅に出かけるような清々しい気持ちになったのを覚えています。

どうぞ、読書週間は本の旅へ。新しい出会い、発見、喜びの多いものになりますように。

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藤田華子

ライター・編集者
那須出身、東京在住。一年を通して「◯◯日和」を満喫することに幸せを感じますが、とくに服が軽い夏は気分がいいです。ふだんは本と将棋、銭湯と生き物を愛する編集者。ベリーダンサーのときは別の名です。

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