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朝顔市

旬のもの 2025.07.05

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夏の暑さもいよいよ本格的になってきました。
一歩外へ出ると汗が止まらなくなり、外出するときは手ぬぐいや日傘、ネッククーラーなど暑さ対策が欠かせない季節となりました。さらにこまめに水分や塩分をとって、夏野菜からビタミンやミネラルを補いながら、なんとか今年の猛暑も無事に乗り切りたいものです。

そんな真夏に、目から涼を感じさせてくれる催しがあります。
今日のテーマ「朝顔市」です。

青、ピンク、むらさき、白と色とりどりの花が、まるでにこにこ笑っているかのようにこちらを向いて咲く朝顔。また、蔦を伸ばしながら広がるグリーンのカーテンも涼やかで、うだるような暑さを和らげてくれる、夏の代表的な花です。

「朝顔市」は、そんな朝顔の鉢植えがずらりと並び販売される催しで、主に7月上旬あたりに神社の境内や商店街など全国各地で行われます。なかでもとくに有名なのが、東京・入谷の「入谷朝顔まつり(朝顔市)」です。

「入谷朝顔まつり」は、台東区下谷にある入谷鬼子母神(いりやきしもじん)の境内やその周辺で、毎年7月6日から8日までの3日間にわたって開催されます。30軒ほどの朝顔業者に加えて、100軒近い露店が並び、毎年約40万人の来場者で賑わう、日本最大級の朝顔市です。

入谷では、もともと江戸時代に御徒町付近に住む武士によって朝顔の栽培が盛んに行われていました。
当時は「変わり咲き」といって花が大輪化したり、色彩が豊かになったりとさまざまな品種の朝顔が人気を集めて、江戸の人々にブームを巻き起こしました。最盛期には1000種類もの朝顔が出回り、その影響は文学や演劇などの分野にも及んだといいます。

その後、明治中期になると植木屋が精力的に育てるようになり、「朝顔市」がはじまりました。一度途絶えましたが、戦後に世の中をすこしでも明るくしようと地元有志の方の協力のもと復活。現在の「朝顔まつり」になり、夏の風物詩として定着しました。

朝顔まつりは、朝に咲く朝顔の習性に合わせて午前5時から営業しているお店もあるのだとか。早朝のまだ涼しい時間帯に、お気に入りの朝顔を見つけにいくのもいいかもしれませんね。

暑い暑いといいながら、水やりをしてお世話をするなかで花開くと、ほんのりと励まされているような気持ちになります。パッと明るく、こちらを向いて微笑んでいる。その一瞬だけ、暑さや日々の大変なことを忘れさせてくれる。そんな気がするのです。

咲いたり、しぼんだりを繰り返しながら、季節は少しずつ移り変わっていく。
今年もみなさんにとってひと夏の思い出が、きれいに花開きますように。

参考文献

書籍:
下中 弘 『世界大百科事典』平凡社( 1997年)

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高根恭子

うつわ屋店主
神奈川県出身、2019年に奈良市へ移住。
好きな季節は、春。梅や桜が咲いて外を散歩するのが楽しくなることと、誕生日が3月なので、毎年春を迎えることがうれしくて待ち遠しいです。奈良県生駒市高山町で「暮らしとうつわのお店 草々」をやっています。好きなものは、うつわ集め、あんこ(特に豆大福!)です。畑で野菜を育てています。

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