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キアゲハ

旬のもの 2025.09.19

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こんにちは、昆虫写真家の村松です。

今回は、アゲハチョウの仲間の中でもお馴染みのキアゲハを紹介します。

黄色と黒の模様が美しいチョウで、見たことがある人も多いと思います。

キアゲハ

山地から市街地まで広く生息する身近な昆虫です。
濃い黄色がとても美しく、これぞアゲハチョウと思わせる雰囲気があります。

もう一種類、ナミアゲハと呼ばれるアゲハチョウが身近にたくさん見られます。

見た目も似ていて、見慣れていないと同じチョウに見えるかも知れませんが、並べて見比べてみると模様が違うのがわかります。

キアゲハ
ナミアゲハ

羽の付け根にある模様の違いがわかりやすいポイントです。
キアゲハは黒く塗りつぶされたような模様で、ナミアゲハは黒い筋のような模様になっていることで区別できます。
色でも見分けられそうで、キアゲハの方が黄色味が強いものが多いです。しかし、時期などによって黄色みが強いナミアゲハもいるので注意が必要です。

どちらもよく見られることに違いはないのですが、場所によってどちらのほうが見られるかは分かれているようです。

これには幼虫時代の食べ物の差が出ていると思っています。
ナミアゲハはサンショウやミカンなどの葉っぱを食べて大きくなり、キアゲハはパセリやミツバなどを食べて大きくなります。

成虫の姿は似ているのに、幼虫時代の生息環境が全く異なっているのが興味深いです。

イモムシの姿も特徴的で、ぜひ見てほしいデザインです。

キアゲハの幼虫

写真はパセリにくっついているイモムシで、終齢(しゅうれい)と呼ばれるサナギになる前の成長した幼虫です。
緑色に黒の縞模様がとてもおしゃれなデザインをしているんですね。

ニンジンの葉も食べるので、畑などがあるとたくさん見られそうです。

若い幼虫の時は姿が異なり、黒い体に白い模様が入ったデザインをしています。
この見た目にも戦略があります。

若い幼虫

これは、鳥のフンのマネをしていると言われています。
天敵には鳥などが多いですが、フンの姿だと食べられにくいようです。

敵の目を欺きながら大きく成長していく、命のたくましさを感じます。

外で見かけたときにはぜひ観察してみてくださいね!

写真:村松佳優

※日本の昆虫を撮影し、その魅力を紹介するWebメディア「ムシミル」を運営しています。ブックレットの制作もしているのでムシミルで検索してみてください。

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村松佳優

昆虫写真家
滋賀出身、大阪在住。新しい命が芽吹き、生き物が活動を始める春が好きです。昆虫の散策や観察が好きで、見て、驚き、感動したことをWebメディア「昆虫写真図鑑ムシミル」に載せています。多くの人にその面白さや美しさが届けば嬉しいです。

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