こんにちは。気象予報士の今井明子です。
気温が上がり、春らしい日も増えてくる今日この頃。
ポカポカ陽気の中を散歩すると、心がうきうきしてきますよね。
しかし、天気のことわざには「春に三日の晴れなし」というものがあります。
その言葉通り、春の晴天は長くは続かないということです。まあ、これは秋もそうなのですが…。
この季節の晴天は、大陸から偏西風に乗ってやってくる移動性高気圧によるものです。しかし、移動性高気圧はその名の通り偏西風に乗ってすぐに東へと移動してしまいます。その後やってくるのは、温帯低気圧です。この低気圧が接近すると天気は下り坂になり、やがて雨が降ります。だから、「春に三日の晴れなし」なのです。
ちなみに、これは秋も同じです。ですが「秋に三日の晴れなし」ということわざは聞きません。そのかわり「女心と秋の空」とか「男心と秋の空」ということわざがあります。秋は空気が澄んで空も青く、雲が観察しやすいので、空模様に注目したことわざが言い伝えられているのでしょうか。
温帯低気圧は、温暖前線と寒冷前線を伴うものも多く、温暖前線が通過すれば気温が上がり、寒冷前線が通過すれば気温が下がります。日々の寒暖差が大きいので、この時期は「三寒四温」とも呼ばれます。要するに、移動性高気圧と温帯低気圧がかわるがわる訪れるのが、この季節の大きな特徴ということです。
春の陽気に誘われて、アウトドアな予定も入れてしまいたくなるこの季節ですが、ことわざ通り天気は周期的に変化します。週間天気予報とのにらめっこがしばらく続きそうですね。

今井明子
サイエンスライター・気象予報士
兵庫県出身、神奈川県在住。好きな季節はアウトドア・行楽シーズンまっさかりの初夏。大学時代はフィギュアスケート部に所属。鯉のいる池やレトロ建築をめぐって旅行・散歩するのが好き。
