こんにちは、昆虫写真家の村松です。
今回紹介するショウジョウトンボは、オスの真っ赤な色彩が印象的なトンボです。
全身が赤色で格好良いですね。
5人組のヒーローなら真ん中に立てそうです。
赤色のトンボという意味では赤トンボなのですが、トンボの世界ではアカトンボではないというのがちょっと面白いポイントです。
トンボの仲間にはトンボ科という分類があり、その中でアカトンボ属(もしくはアカネ属)と呼ばれるグループに入っているものがアカトンボです。
日本には20種類ほどが分布していて、アキアカネやナツアカネが含まれますが、ショウジョウトンボは別の属に含まれているので赤トンボだけどアカトンボではないんですね。
メスの色にも注目してください。
トンボの仲間にはよくあることですが、オスとメスで色彩が異なります。真っ赤になるのはオスだけで、メスは橙色をしています。
メスは赤くないので他のトンボと見分けがつきにくそうですが、羽の付け根あたりに色斑が入っているのはオスとメスに共通の特徴です。
オスだけが真っ赤で派手になるというのは興味深いですね。
名前にあるショウジョウとは赤色を指す言葉として使われています。
能の演目に「猩々(しょうじょう)」と呼ばれるものがあり、顔や髪が赤い伝説上の生き物が登場します。
元は中国から伝わったもののようですが、ショウジョウトンボの他にもショウジョウソウ(植物)やショウジョウトキ(鳥)、ショウジョウグモ(クモ類)などがいます。
ショウジョウトンボは、身近なトンボの一種です。
全国的に分布し、池や湿地などに生息しています。
都市部でも緑地公園の池などで見かけることができますし、初夏から秋まで観察できます。
アカトンボよりも赤いトンボ。
ぜひ近くに生息していないか探してみてください。
写真:村松佳優
※日本の昆虫を撮影し、その魅力を紹介するWebメディア「ムシミル」を運営しています。ブックレットの制作もしているのでムシミルで検索してみてください。

村松佳優
昆虫写真家
滋賀出身、大阪在住。新しい命が芽吹き、生き物が活動を始める春が好きです。昆虫の散策や観察が好きで、見て、驚き、感動したことをWebメディア「昆虫写真図鑑ムシミル」に載せています。多くの人にその面白さや美しさが届けば嬉しいです。
