季節の変化を表す「七十二候」
七十二候(しちじゅうにこう)とは、二十四節気をさらに3つ(初候、次候、末候)に分け、それぞれに季節をあらわす名前をつけたもの。このページでは、立夏からはじまる夏の七十二候をご紹介します。
19. 立夏初候/蛙始鳴 5/5〜5/9頃
20. 立夏次候/蚯蚓出 5/10〜5/14頃
21.立夏末候/竹笋生 5/15〜5/19頃
22.小満初候/蚕起食桑 5/20〜5/25頃
23.小満次候/紅花栄 5/26〜5/30頃
24.小満末候/麦秋至 5/31〜6/4頃
25.芒種初候/蟷螂生 6/5〜6/9頃
26.芒種次候/腐草為螢 6/10〜6/15頃
27.芒種末候/梅子黄 6/16〜6/20頃
28.夏至初候/乃東枯 6/21〜6/25頃
29.夏至次候/菖蒲華 6/26〜6/30頃
30.夏至末候/半夏生 7/1〜7/6頃
31.小暑初候/温風至 7/7〜7/12頃
32.小暑次候/蓮始開 7/13〜7/17頃
33.小暑末候/鷹乃学習 7/18〜7/22頃
34.大暑初候/桐始結花 7/23〜7/27頃
35.大暑次候/土潤溽暑 7/28〜8/1頃
36.大暑末候/大雨時行 8/2〜8/7頃
19.立夏初候/蛙始鳴(かわずはじめてなく) 5/5〜5/9頃
冬眠から目覚めたカエルが、元気に活動を始める頃。田んぼに水が引かれると冬眠からめざめたカエルたちは早速、卵を産みにやってきます。

20.立夏次候/蚯蚓出(みみずいずる) 5/10〜5/14頃
春に孵化するミミズは夏に活動期を迎えるため、この季節の七十二候にあげられています。ミミズが土を耕すことは古くから知られていたようで、日本では「自然の鍬(くわ)」といわれてきました。

21.立夏末候/竹笋生(たけのこしょうず) 5/15〜5/19頃
筍の旬は年に一度、本当に一瞬。筍の文字は竹冠に旬です。ゆがいたり、焼いたりとその新鮮な美味しさに、舌鼓を打つ初夏の味。

22.小満初候/蚕起食桑 (かいこおきてくわをはむ) 5/20〜5/25頃
卯月(現在の5月頃)の別名に、木の葉採月(このはとりづき)があります。この木の葉は桑の葉のことで、蚕に食べさせる桑の葉を摘むのに忙しかったためです。

23.小満次候/紅花栄(べにばなさかう) 5/26〜5/30頃
かつて栄え、大きな富をもたらした産業にかかわる一候です。紅花は七十二候では5月末に登場しますが、実際の開花はもう少し先になります。

24.小満末候/麦秋至(むぎのときいたる) 5/31〜6/4頃
麦が熟し、黄金の穂をつける頃。この時期は田んぼに黄金色の畑が点在し、遠くからでも麦畑の場所がよくわかるようになります。小麦が収穫期を迎える初夏を麦秋といいます。

25.芒種初候/蟷螂生(かまきりしょうず) 6/5〜6/9頃
秋に生みつけられた卵から、カマキリが誕生する頃。カマキリは作物につく害虫を食べてくれる貴重な存在で、生態系の豊かさの象徴でもあります。

26.芒種次候/腐草為螢(くされたるくさほたるとなる) 6/10〜6/15頃
ホタルが暗闇に舞い、飛び交う頃。ちょうど梅雨の始めごろに羽化します。暗がりの水辺や野山を彩るホタルの光は、夏の夜に優しく浮かび上がります。

27.芒種末候/梅子黄(うめのみきばむ) 6/16〜6/20頃
梅の実が薄黄色に色づく頃。梅の雨と書いて「梅雨」、しとしと降り続く梅雨の訪れとともに梅が旬を迎えます。日照不足になりがちな梅雨どきは、太陽のエネルギーをたっぷりと含んだ乾物類を食べるのがおすすめです。

28.夏至初候/乃東枯(なつかれくさかるる) 6/21〜6/25頃
冬至の頃に芽を出した「靫草(うつぼぐさ)」が枯れていく頃。色鮮やかな花が開花する時期に枯れゆく花に目を向け、季節の巡りを実感します。

29.夏至次候/菖蒲華(あやめはなさく) 6/26〜6/30頃
アヤメが花を咲かせる頃。紫と緑の組み合わせは雨に濡れると一層鮮やかになり、しっとりと日本の梅雨を彩ってくれます。

30.夏至末候/半夏生(はんげしょうず) 7/1〜7/6頃
七十二候の半夏(ハンゲ)とは漢方薬の半夏(はんげ)、カラスビシャク(烏柄杓)のこと。農家では夏至から十一日目の雑節、半夏生(はんげしょう)をとくに重要視し、この日までに田植えや畑仕事を終える目安としていました。

31.小暑初候/温風至(あつかぜいたる) 7/7〜7/12頃
雲の間から注ぐ陽がだんだんと強くなる頃。 「温風」と言いますが、実際には熱風が吹き、梅雨明けからじりじりとした暑さが始まります。

32.小暑次候/蓮始開(はすはじめてひらく) 7/13〜7/17頃
泥の中からすっくりと立ち上がり、神々しい花を咲かせる蓮。蓮は慈悲の象徴、極楽浄土に咲く花とされ、仏像の台座の多くは蓮華座(れんげざ)です。

33.小暑末候/鷹乃学習(たかすなわちわざをならう) 7/18〜7/22頃
ちょうど今頃はタカの子どもたちが自立していく「学習期間」にあたります。空中で獲物をとらえるタカは急上昇、急降下、背面飛行、ホバリングなど、かなり高度な飛行の仕方を学ぶ必要があります。

34.大暑初候/桐始結花(きりはじめてはなをむすぶ) 7/23〜7/27頃
桐は5月頃、うす紫のベル型の花を咲かせます。花が咲き終わり、大暑を迎える頃、丸くて硬い実のようなラクダ色の花芽、つまり来年のためのつぼみが目立つようになってきます。

35.大暑次候/土潤溽暑(つちうるおうてむしあつし) 7/28〜8/1頃
梅雨明けの猛暑はほとんど風がなく、しかも蒸し暑い日が続きます。蒸し暑さをあらわす溽暑(じょくしょ)という言葉は晩夏の季語で、和暦の水無月(現在の7月ごろ)の異称としても使われます。

36.大暑末候/大雨時行(たいうときどきふる) 8/2〜8/7頃
梅雨明けの猛暑続きの日々が終わると、日本はいよいよ台風の季節の到来。雷や夕立も多くなり、これから9月にかけて次々に台風がやってきます。これからの1ヶ月間も台風とは関係なく、ゲリラ豪雨は多くなりますので、十分警戒が必要です。

七十二候(しちじゅうにこう)一覧
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