こんにちは、こんばんは。
くりたまきです。
もう12月に入って、バタバタと忙しくしながら「ああ、年末年始どうしようかな」と考えてらっしゃる方も多いのではないでしょうか。年賀状の準備、大掃除に、おせちをどうするかも悩ましい。わたしもタートルネックのセーターの襟元を指でもてあそびながら、少しずつ計画を書き出しています。
ただでさえ寒さで弱っているのに、師走には考えることが多すぎます。
それからもうひとつ、お歳暮も「どうしようかなあ」案件ですよね。お歳暮、あなたは贈っていますか? じつはわたし、お歳暮を贈ったことはそう多くないんです。親しい人へのクリスマスプレゼントは真剣に考えるのに。
それってなぜ? わたしなりに考えてみました。
お歳暮って、正直なんだかよくわからないのです。深くは知らない風習。格式があってしっかりしたイメージで、のしも挨拶状もどうしたものかわからない。サンタクロースやトナカイみたいなアイコンがあれば、もうすこし親しみやすいかも? なんちゃって。
個人的な感想です、すみません。だからこそ、お歳暮がどんなものかを今より深く知りたいなあ、と思いました。
もともとは日本古来の御魂霊祭り(みたままつり)が起源だそうです。1年に2回、先祖の霊を迎えてお供えものをするお祭りでした。そのお祭りを年末にお家でするときのために、周囲の人たちからお供えものが贈り届けられたことがお歳暮のはじまり。
その後、お世話になった方への年末の挨拶回りと結びつき、現在のお歳暮のかたちに移り変わってきたのだと考えられています。
つまり、その年にお世話になった人への感謝の気持ちを込めて贈るもの。
以前は親戚や会社の上司、仕事の取引先などに送るのが主流でしたが、時代も変わって親しい友人や知人にもお歳暮を贈ることが増えているとのこと。
わたしはコピーライターをしていたので、コピーライターの仲畑貴志さんが書いた、1981年の百貨店・丸井の広告のキャッチコピーを、ふと思い出しました。
わたしの好きなキャッチコピーのひとつです。昭和のまだ世の中が義理としての贈りものをする、そんな価値観が主流だったところに、あざやかに放たれたコピー。バブルで日本が騒がしくなる前に、人々の心に響いたのです。義理だからでは、心まで込められません。
でもきっと、はるか昔もはじまりは「好きだから、あげる。」だったと思うのです。
だから、わたしたちは今の時代、好きだからを理由にお歳暮を楽しんだらどうでしょう。たとえば、のしや挨拶状は、なくてもOK。のしや挨拶状を廃止するわけではなく、お歳暮の一部として楽しみたい人は書いたらいい。そうでない人はメールやSNSで「元気?お歳暮送ったよ」とか「今年も1年間、ありがとう」とかメッセージを贈りあうのです。値段も相場なんて考えなくていいし、贈るものだって自由。そんなふうだったら、マナーに疎いわたしも、すこし気が楽です。うん、今年はそうしてみます。
だって、2020年は未曾有のウイルスに悩まされた1年だったんですもの。会えなかった人に、それぞれの日常で戦って生きてきた友だちに、1年締めくくりに、なにかを贈りたい。
そしてできるなら、勇気を出して、ふだんは言わないくせに、お歳暮を贈るみんなにこうメッセージを書いてみたいな。
栗田真希
ライター
横浜出身。現在は東京、丸ノ内線の終着駅である方南町でのほほんと暮らす。桜をはじめとした花々や山菜が芽吹く春が好き。カメラを持ってお出かけするのが趣味。OL、コピーライターを経て現在はおもにライターとして活動中。2015年準朝日広告賞受賞、フォトマスター検定準一級の資格を持つ。
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